今日:7 hit、昨日:4 hit、合計:15,426 hit
小｜中｜大
＊ ページ6
「たくさん、恩返しがしたいんだ。俺なりのやり方で。
できることが何もない俺みたいなのに、限られた余力を発揮できる場としてそこで＿＿＿アイドルが思い浮かんだ」
「……まあ、守沢は人に懐かれやすいしね」
「！ああ、そうだ！Aもそう思ってくれるのは嬉しいな！」
「なんか、犬みたいだし？とっつきやすそうだもんね」
「犬…？それは分からんが、とにかく…だから、人の信頼や人気が目に見えて分かるアイドルになりたいと思ったんだ」
「………………」
目の前を見据えている瞳孔からは、果てしない信念を感じる。
対して、将来について熟考しなかった私の心に、守沢の覚悟が火を灯してきた。
「…真面目」
「俺はいつだって真面目だぞ。何を考えるにしても真剣に向き合ってる！」
普段の授業中、顔を上げて先生の話を親身に聞く守沢の姿が思い浮かぶ。
「……そうだね」
偉い、守沢は。
＿＿＿言えば調子に乗るから言わないけど。
だが心中は、守沢への褒め言葉で埋め尽くされていた。
「え！あ！待って！そうじゃん！ねぇ！？夢ノ咲って言ったら佐賀美陣がいるじゃん！」
「ああ！アイドルを引退した後は教師になったと聞いたから…まだいるだろうな」
「うあ〜！いいなぁ〜！アイドルになるつもりはないから夢ノ咲には行かないけど、サインは欲しい〜っ！」
「はは、貰ってきてやるぞ」
「マジ！？神！守沢神！頼んだ！絶対ねッ！」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 32人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：5674C | 作成日時：2022年7月18日 18時
