君のイヌになるために (ページ2)

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#1 ~you side~ ページ2

真夏の社内。

クーラーは壊れ、サウナのような暑さに

のぼせて頭は回らない、

｢クーラーいつ直すんだろ…｣

伊｢あついー｣

書類をうちわ替わりにしても

生ぬるい風が頬を撫でるだけ。

そこに…

？｢なにぼさっとしてんねん！｣

伊｢真ちゃん！｣

｢なんでそんな元気なのさ…｣

與｢え、なんでかな笑なんか楽しない？｣

｢｢なんにも楽しくない｣｣

子供のようにはしゃいでる真ちゃんは

クーラーがない暑苦しい所に興奮してるのか、

ちょっと謎。笑

｢あっつー、てことで水買ってくるけど…｣

伊｢私もお茶ほしー｣

與｢俺スタバー｣

｢それは自分で買ってきて笑｣

與｢うそやって笑俺も水！｣

"はーい"と返事をして、外にある自販機に

足を進めた。

｢…あ、西島さんいる…｣

自販機の横にしゃがみこんで

コーヒーを飲んでたそがれてる、

"嫌だな～"とか思いながらも

ペコッと頭をさげ、目の前を通り過ぎて

お茶と水を買う。

西｢部署あついね｣

｢え…あ、はい。めっちゃ暑いですね…！｣

西｢ねー笑外も中も暑いって地獄だよ｣

｢あははっ、ほんとその通りです｣

ささっと買って帰ろうとしたら

急に話しかけられてしまう私、

苦手なんだけどな…この人。

でも上司だから嫌われるとろくな事ないだろうし、

西｢あ、そだ。今日会社で飲み会あんだけど…

来るよね？｣

｢へっ…今日、ですか？｣

西｢うん｣

｢あー…と、今日は…｣

チラッと西島さんの方を見ると

ニコニコしながら私を見て、返事をまってる

こ、、断れない…

｢行き…ます、行きたいです…！｣

西｢ほんと！よかった、一瞬断られるかと思った笑｣

｢なわけないですよ！｣

西｢ふふっ、だよな笑｣

"じゃ、お互い残りの仕事がんばろーな"

そう言って会社に入っていった西島さん。

、、、こわっ？！

あれ断ってたらどうなってたんだろ…

考えただけで恐ろしい。

なんでそんなに西島さんを嫌ってんのって？

嫌いじゃないけど、

あの笑顔と優しさがすごく

作ってる気がする、嘘っぽい。

｢はー、やだな…。千晃も誘おっと｣

気分が下がりながら

私も西島さんの後につづいた。