再会を ページ48
周りの音がシンと静まり返る
周りの人も今では目に入らない。
見えるのは今でも愛しているあの人だけ。
『ただいまっ。シャオちゃんっ』
sho｢ｯ!!おかえりっ…A｣
彼だと分かった瞬間
私は涙が溢れ彼の元まで走った。
彼は大きく両手を広げてくれていて
私は彼の胸へ飛び込んだ。
変わらない甘いバニラの香り。
sho｢…やっぱりｯ……会えたｯ!｣
『絶対に会えるっていったもん。…私ももう会えないと思ったし記憶も曖昧だった。だけど』
『もう、全部思い出したから。大丈夫』
sho｢んふっ。Aはいくつなん？今｣
『18歳だよ』
sho｢そ、そうなん!?俺と同い年やんけ！｣
私は前世では彼が年上だったが今世は同い年。
同い年。それを私は望んでいたから。
『んふふっwやったぁー！』
sho｢あともう一個やろ？｣
sho｢A。俺は前世からずっと大好きやった。前世では守れなかった。今世では絶対に泣かせたり一人にだってさせない。俺と付き合ってください。｣
片膝をつき私に小さな箱を見せてきた
中に入っていたのは前世で見たクローバーの指輪
『はい。もちろんです！私で良ければ！』
そう言い笑顔を向けるとシャオちゃんは
私に抱き付いて指輪を薬指にはめてくれた。
お揃いで同じ場所に付けてる。
それだけでも嬉しい。
sho｢…お前ら、思い出したか？｣
gr｢……｣
グルッペンさんたち…難しそうな顔をしてる
やっぱり忘れちゃった…？
全員が前世の記憶をハッキリと覚えている。
というのはやっぱり難しいんだ。
gr｢思い出せてはいない…が、｣
gr｢俺達の仲間をこんなにも大切に思っている人は悪い奴だとは考えがたい。貴方はきっとコイツを心から愛していると思える。｣
『ｯ!はい！』
ut｢君はきっと俺達にとって大切な存在だったのに思い出せなくて本当に申し訳ないわ…でも俺達とこれから仲良くしてもらっていってもいいかな？｣
ぎこちない笑顔で鬱先生は言った。
早く思い出してほしい。
でも今は慎重に行こう。
その方がきっといいから。
『はい！全然いいですよ！むしろお願いしたいくらいです笑』
sho｢んふふっ｣
kn｢名前はなんて言うん!?｣
『私の名前はAt…』
｢やっと見つけたぞ…！｣
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作者名：kuromike | 作成日時：2021年9月20日 11時
