儚い恋【wrwrd!】【sho】 (ページ28)

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４月１５日ページ28

今日の天気は大荒れの天気

風も酷くて雨粒が
窓ガラスを叩くように当たってくる。

体調も悪化しかしていない。
目眩もするし頭痛もする。

時には倒れるかってぐらいの
頭痛に襲われる。

私以外のみんなは
仕事だったり個人的な用事があるようで
一向に私の部屋に訪れる様子は
見えない。

食欲もなく朝ご飯も口にして
いない。

今は午前9時半。
本当に暇だ。

??｢にゃぉ～ん｣

『…!!″ピコ″ちゃん』

pk｢にゃおん？｣

綺麗な黒い毛並みが特徴で
ショッピくんが愛して止まない猫ちゃんがいた。

ピコちゃんはほんの少し開いた
扉から手を通し自分の手で開けたようだ。

ピコちゃんは私の方を見て
ずっと首を傾げている。

『ふふっ可愛いね。こっちにおいで』

私がおいでと手を招くと
瞳をキラキラとさせ膝の上に
ぴょこっと乗ってきた。

『ショッピくんの元から離れたらダメじゃないの？ショッピくんが心配しちゃうよ』

pk｢にゃぁん｣

頭を撫でながらそう言うと
目を細め嬉しそうに鳴くピコちゃん。

私はボソッと一人言を
呟く。

『みんなが楽しく過ごしているうちに私は心から命が枯れていく。なくなっていく。でもそれを回復してくれる水(助け)がほしい…けど私の所為でみんなに悲しんでほしくないの』

こんなこと何回言えば
済むんだろう。

『…もし、私がこの世からいなくなってもピコちゃんは飼い主さん…ショッピくんも勿論だけどみんなのことも支えてあげてね。ピコちゃんは癒されるから』

pk｢……にゃ｣

いつの間にか視界は
ぼやけていた。

ふと、ピコちゃんが
私の顔に近づいてきたと思えば

私の頬を舐めてくれた。
この子…人の言葉を理解…
でもそんなことないよね。

『ピコちゃんありがとう。もう少しだけ頑張るね』

pk｢……｣

コンコン

syp｢すみません。Aさん。ピコって来ましたか？｣

目元に溜まっている
涙を拭う。

『ここにいますよ。今連れて行きます』

ーー
syp side

Aさんの腕にはピコが抱かれていた。
こっち、めっちゃ見てくるんすけど。

？何かをいいたげ…。

『何か私の部屋に来ちゃったみたいで…』

syp｢すみません…勝手に逃げ出しちゃったみたいで…気を付けます｣

『ううん。全然大丈夫だよ』

Aさん。

なんで貴方はそんなに悲しそうな
瞳をするんですか？

その悲しそうな瞳の裏には
何が隠されているんですか？