３月３０日 【sn side】 ページ13
sn side
最近は仕事がたくさんあって
Aちゃんのことを見守れていない。
代わりにショッピくんやチーノくんに
見てもらっているけど楽しそうにしてるとか
仲良くしてると良く聞く。
それだけ人を大切にする子なんだなって思う。
昔から知っていたけどね。
少し前までは僕が病室に入る直前までは
外をずっと眺めていて僕に気付くと
こっちを向いて笑ってくれていた。
でもその笑顔は本当の笑顔には
見えなかった。
僕も心配した。
彼女に寄り添って相談はないかって
毎日聞いた。
最初の方は『大丈夫』って言って
無理やり笑っているようにみえたけど
あとあとは何とも言わずに
最終的には『辛い』と言った。
僕が話の内容を聞くと
夢に毎回のように″過去のこと″
両親が死ぬ夢を見てしまっているようだ。
Aちゃんの御両親はAちゃんが
小さいときに亡くなってしまっている。
特にお母さんの方は。
−−
sn｢しっかりしてください！あともう少しです！もう少しで……っ！｣
その時にはもうAちゃんは生まれて
いたけどお母さんの意識がなくなってしまい
そうだったのだ。
Aちゃんを生んですぐにAちゃんの
お母さんを手術室に運んだ。
その時にはAちゃんには
Aちゃんのお父さんに付いてもらっていた。
ーー
｢……残念ながら……｣
sn｢ｯ……｣
長い戦いの末
Aちゃんのお母さんは
Aちゃんを生んですぐに亡くなって
しまった。
御両親はAちゃんが生まれる前に
名前はもう決めていた
それだけ生まれてくるのを楽しみに
していたんだろうな。
−−
Aちゃんのお父さんにお母さんが
亡くなってしまったことを伝えると
悲しそうな瞳をしていて今にでも
涙が零れそうなのに無理して笑って。
父｢そうですか……っ。……ありがとうございましたｯ…｣
といい頭を深く下げていた。
一年後
Aちゃんの容態が可笑しくなり
緊急手術。
結果は心臓に治せない、そんな病気を
発見した。
その数時間後
Aちゃんのお父さんが事故により
亡くなった。との連絡が入ってきた。
しかも助からなかった。
御両親の気持ちも絶対に受け継がないと。
sn｢(君に悲しい想いなんてもうさせたくない…)｣
『ぺ神せんせ〜い！』
sn｢なぁに？｣
そんな想いが僕にはあるんだ
君はきっと知らないことだろうけど
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作者名：kuromike | 作成日時：2021年9月20日 11時
