184大人になって一喜一憂篇 ページ17
￣￣￣￣￣
￣￣￣￣
少し歩くと
先程まで、
耳をそばだてなければ聞こえなかった声が
しっかりと聞こえるようになってきて
なにやら良い匂いもしてきた
そして、少しずつ見えてくる人影
貴「……」(汗
ここまで歩いてきてわかったのは
この船は、とても広いということ
いったい何人乗船しているのかわからない
そんなことを考えていると
大勢の人だかりが見えてきた
いや、人だかりどころじゃない
数えきれない程の人の数だ
それも、あちこちに散らばっているのではなく
何かをを囲んでいるのか
皆輪になっていた
そして
「ｸﾞﾗﾗﾗﾗｯ」
貴「……!!!??」
それを優しい目で、優しい声で笑う大男
貴「(どうなってんの…?
いや、なにから分析すれば良いの…??)」(汗
もう私の頭はパンパンだ
なにかお祭りでも開かれているのかと
考えてしまうほどの盛り上がりようと笑い声
そして
貴「……ん？」
皆の輪の中心にいる、１人の男
まだ若いようにも見えた
「ｶｰｯ!…ｽｶｰｯ!!」
しかもイビキかいてるし……
なんか鼻ちょうちん見えてるし…………
………………??
てことは寝てんの!!???
貴「(よくこんな賑やかな場で寝れるな…)」(汗
驚きを通り越して呆れていると
「おーい!!!」
貴「！」
「副隊長つれてきたぜー!!!!」
私の前を歩いていた男が
大声を出して、その大勢の人だかりに向かって
手をふった
すると
《ﾊﾟﾁﾝｯ!!》
あの中心にいた男の鼻ちょうちんが割れて
《ﾊﾞｯ!!》と一気に此方に振り向いた
「…………」
貴「…………」
おもいっきり目があった……かと思ったそのとき
「A!!遅ェぞ!!!」
貴「うわっ!!!」
《ｸﾞｲｯ！》
男は此方に走ってきて
私の髪を両手で掴んで、優しく引っ張ってきた
貴「えっ…えっ…??」
「俺ずっと待ってたんだからな！」
何て言って、目の前の男は
少しムッとした顔で
ﾌﾟｲｯと顔をそらしてしまった
貴「…………」
最初は何事かと思って
混乱していた頭も
何故かこの男を見たとたん落ち着いてしまった
その理由も、私にはわかってしまった
この綺麗な黒髪の癖っ毛に
黒曜石のように綺麗な目
少し眠そうな垂れ目に
頬に散らばるそばかす
そして、私の髪を引っ張る癖
間違いない
この人は─────
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
貴「ﾊﾊｯ…ごめんね”エース“」
エ「…！…………今日だけだからな……」
貴「うん！」
185大人になって一喜一憂篇→←183大人になって一喜一憂篇
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 298人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
時雨(プロフ) - タヌポンさん» わ、私のファンだなんて!!光栄です！ありがとうございます!!私の絵なんてまだまだです…もっと頑張ります!!!マルコのよいは私も好きです!! (2018年12月19日 20時) (
レス) id: e140a3bba5 (このIDを非表示/違反報告)
タヌポン - 初めまして！時雨さんのファンです！絵がとてもお上手でビックリさせられてばかりです！マルコのよいよいって言っているのが可愛いです！ (2018年12月19日 20時) (レス) id: 95e2f45502 (このIDを非表示/違反報告)
時雨(プロフ) - Sakiさん» 見直してみました！バスケットですね！ごめんなさい！誤字です!!すぐ書き直します！(汗 (2018年12月1日 14時) (レス) id: e140a3bba5 (このIDを非表示/違反報告)
Saki(プロフ) - ビスケット？バスケット出なくビスケット？これは誤字ですか？ (2018年12月1日 14時) (レス) id: 0778e26687 (このIDを非表示/違反報告)
時雨(プロフ) - -Rei- レイ（絶賛低浮上中）さん» はい、ありがとうございます！ (2018年10月8日 21時) (レス) id: e140a3bba5 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：時雨 | 作成日時：2018年8月16日 10時
