Happy Dream【短編集】

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龍斗side









「さっきまで誰もいなかったのに、すごい人…」



龍斗「やっぱり、こっちは人が多いね」









この祭りの醍醐味である、
花火が上がるまであと15分ほどあったから



花火を見ながら、なにか食べよっかと


さっきまでいた裏道を離れ
またお店が賑わっている道へ戻ってきた俺たち







そこで、


嫉妬心と警戒心を無駄に振りまく俺が気がついてしまったのは、ジロジロと感じる視線。




でもそれは、俺に対するのもでは無く。









「あ！焼きそばとか美味しそう！」







そんな視線にも一切気が付かず

にこやかにお祭りを楽しむ彼女へのもの。









……こんな所で、知らない男達へ

メラメラとライバル心を燃やしてどうするんだ、









もちろん、

そんなことを俺が考えているとは
全く知らない様子のA









龍斗「A、今日はもう帰ろっか」









もう……

無駄な怒りと意味の無い理性がギリギリだ









「え、？でも花火は、んっ！」









彼女の頬をそっとつつみ

人前だけれど、その熱い唇を一瞬だけ奪うと









龍斗「可愛過ぎる、お前が悪いからな」








一気に、顔を真っ赤に染めるA。









龍斗「母さん達夜勤みたいだし、」


龍斗「今日は寝られるかな」









今年の夏は、

とっても甘くなりそうです









End＿＿＿＿＿＿＿＿「兄妹夏恋禁止法」

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