いちごみるく (ページ28)

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｢Aちゃーん、これわかんない！｣

今日もまた授業が終わるとすぐわからない問題を持ってきたジュンフィ君。

｢これね、さっき習ったとおりしてもわかんない｣

『これはちょっと特殊でね……』

少し難しい説明をすると、眉間にシワをよせてシャーペンの頭を唇に押し当ててんーと頭をひねる

(可愛い……)

その仕草があまりに可愛くてついつい見とれていると

｢あ！わかった！あれ？俺の顔になにか付いてた？｣

わかった！と言ってバッとこっちを向いたジュンフィ君に見とれてたことがバレてしまった。

『ううん、何もついてないよ』

｢ほんとー？Aちゃんすごい見てたからなんかついてるのかと……｣

そう言って次は逆に顔をじーっと見られる。

『ん？どうしたの？私なんかついてる？』

同じことを繰り返しジュンフィ君にきくと、

｢いや、なんか……Aちゃんって鈍感？｣

は！？いきなりどうした！？

｢見てたってそういうことかと思ったのに違うの？｣

『えっ！？』

まて、話についていけない

｢やっぱりダメか～もっとアプローチしないとだな～｣

『え？え？』

｢よーし決めた！俺これから本気出す！いい？A｣

ええぇ、いきなり呼び捨てだし

まぁいいや、よく分かんないけど

『え、は、はい。いいよ？』

｢やったー、じゃあ本気出すね！覚悟してね！｣

『あ、はっ！はい！！』

テンパって変な声が出ちゃった。ダサいかよ自分

でも目の前にはすごい上機嫌のジュンフィ君がいて

｢そうそう。俺のこと、ジュンフィ君じゃなくてジュンフィかジュンでいいからね！｣

なんか展開が突然過ぎて付いてけないけど

『うん！分かったよジュンフィ！』

えへへ～満足なんて笑ってるジュンフィ見てたらこっちまで嬉しくなってくる。

なんかよく分からないけどジュンフィはこれから本気を出す？らしいです。

(鈍感な私がその本気がなんのことか分かるようになるのはしばらくあとになるのでした)