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270. ページ35

魔女王Side



魔女王「…まさか…本当に存在したのか」


水晶越しにA…という者を見て私は驚きを隠せずにいた。


七つ葉の魔導書を持ち光魔法の使い手だからまさかとは思ってはいたが。


魔女王「誰かが言った。…何か大変な事が起ころうとしている時代にのみ生まれる者がいると。そやつは『ライトプリンセス』と呼ばれ、『ライトプリンセス』はその数々のピンチを救ったという…。話にしか聞いた事は無かったが。…この世に何か起ころうとしているのか…もしくは既に起きているのか」


あのラドロスとかいう男がその『大変な事』では無いと悟った私は色々と頭を働かせる。


何にせよ、『ライトプリンセス』が現れたという事は…あまり良い事では無いな。


いや…言い換えるならば、


魔女王「何かが起ころうとしている時に『ライトプリンセス』が現れた。…むしろ感謝すべき…か?」


私はそこまで考えてアスタというガキを見る。


そして私は手を水晶へと向け、


魔女王「貴様も何者か見せてみろ」


治療時に輸血した私の血の力を使い、力の流れを速めその出力の(たが)を意図的に外す。


…ここでくたばられては困るからな。


その瞬間、アスタが呻き声を上げる。


本来なら意識を失ってもおかしくはないが、


アスタ「諦めないのがぁぁあ!!俺の魔法だ!!」


どうやら制御出来たようだな。


断魔の剣には反魔法のエネルギーが絶えず流れている。


故に何人も握れぬはずが魔力の無いお前にはその力は流れる。


お前はその力の出力・停止を無意識に行っていた。


そして私が外した事により、反魔法の力は激流の如きものとなりお前自身も反魔法の憑代(よりしろ)となる。


お前は当然変異で体に『魔』が宿らなかったただの欠陥品だ。


…だがそれが故にその剣を握れた。


お前は特別でもなんでもない。


だからこそ特別な存在たりうる。


そしてA…お前は完璧で…そして特別だ。


この場で覚醒したのは褒めてやろう。


そして二人を見て私は思った。


まるで…天使と悪魔のようだと。

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れぃち(プロフ) - 恋歌さん» ぁぁあありがとうございます!誤字とか見つけたので時間が出来た時に修正します! (2019年5月1日 21時) (レス) id: 86e20c10f6 (このIDを非表示/違反報告)
れぃち(プロフ) - メリアさん» 尊いですね!いやいや私なんてまだまだです!ありがとうございます! (2019年5月1日 21時) (レス) id: 86e20c10f6 (このIDを非表示/違反報告)
れぃち(プロフ) - ウォルさん» 考えるのも楽しいです!ありがとうございます! (2019年5月1日 21時) (レス) id: 86e20c10f6 (このIDを非表示/違反報告)
恋歌(プロフ) - 続編おめでとうございます!もう何回も読み返しました!ファンです!これからも頑張ってください!応援してます (2019年4月30日 17時) (レス) id: 51f8eec8e8 (このIDを非表示/違反報告)
メリア - ノゼルさん尊い…れぃち様感謝神様…! (2019年4月30日 17時) (レス) id: edc4abbf43 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:れぃち | 作成日時:2019年4月14日 18時

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