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"俺、Aのこと好きやねん"
"俺ほんまに本気で好きやから"
あの後、花火が終わってみんなと合流すれば、
「もうどこ行ってたの?!連絡くらいしなさいよね!」
と、案の定美羽には怒られはしたけど
はぐれている間のことは特に聞かれなかった
帰りは優太と一緒だったけど
優太はなぜか少し様子が変だった
わたしも廉くんの告白で頭がいっぱいで
お互いなにも話すことなく家に帰っていった。
さっきからは、そんな昨日の出来事を思い出してはため息のくり返しばかり
『もう…どうすればいいのよ』
1人つぶやいて項垂れていると下からわたしを呼ぶ母の声が。
母「これ優太くんに届けてきてくれない?
お昼ご飯作りすぎちゃって、今日1人らしいから」
『お母さんが行ってきたらいいじゃん』
「お母さん忙しいの!はい行った行った」
こんなのただの雑用じゃん…
それに昨日の帰りなんか優太変だったし
気まづいんだけどなぁ
−−ピンポーン−−
優「はーいって、A」
『これ、お母さんが作りすぎたからあげる
今日1人なんでしょ?』
優「あ、おう。ありがと」
『優太なんかあった?昨日から変だよ』
優「んなことねーよ。あ、あがってく?」
「いいの?おじゃましまーす」
優太の家入るのなつかしいな、
昔はよく一緒にゲームしてたっけ…
優「Aってさ、好きなやつとかいんの?
例えば廉とかさ」
『え?何よ急に』
優「だって…いや、いいや」
いままでこういう話してきたことないのに。
優太はわたしが廉くんのこと好きって思ってるの?
わたしは……わたしは優太しか見てないのに
『あ、用事思い出したから帰るね』
このままここにい続けたら泣いてしまいそうになったわたしは逃げるようにそう告げた
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作者名:ななは | 作成日時:2020年5月21日 2時