Winter Magic (ページ5)

今日:5 hit、昨日:13 hit、合計:63,963 hit

4 ページ5

スキー旅行前日

私達の街も白く染まった。

初雪だった。

そんな今日もダンスのレッスンをしていつもより少し早く解散する。

村田は自主練で残るらしいし、福田は明日に備えて早く寝るとダッシュで帰ってしまったし、草川はバイトだからと1番に帰ってしまった。

残ったのは私と船津で一緒に帰る

「いよいよ明日だね」

吐く息が白かった。

ふわりふわり上から雪が降る

「楽しみだね」

船津も空から降る雪を見ながら呟く。

なぜだろう。

黒いコートにマフラーをしている船津は何故かいつもよりかっこよく見える

…雪のせい？

「なんか初雪ってワクワクするよね」

つい見とれていたら船津が話し始めてふわりと笑われる。

「え、あ、そうだね」

不意打ちでなんだかぎこちない返しになる。

2人で乗った電車は暖かくて外の寒さを忘れさせた。

次、私が降りる駅だ。

「じゃ、また明日」

私は電車から降りていつもみたいに船津に手を降る。

船津もいつもみたいに手をふり返す。

…いつもの船津だ。

でも、さっき雪を見上げていた船津は別人みたいに綺麗でかっこよくてドキドキしてしまったんだ。

いつもは感じない感情に戸惑いながら改札を出る。

…あ、雪止んでる。