Winter Magic (ページ26)

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「…ごめん」

沈黙を破ったのは福田だった。

「福田は…悪くないよ」

やけに静かな部屋に響く私達の声。

見られた相手が悪かった、そう言うしかない。

きっと船津は私と福田が両想いだと勘違いしてるだろう。

…でもなんで部屋を出て行ったの？

船津のことも今はよく分からない。

草川も戻ってこない。

みんなを私がめちゃくちゃにしている。

そう思うと罪悪感に押し潰されそうになる。

福「大丈夫だよ、後でちゃんと説明しよう」

そんな私を見て福田は優しく言ったけれどただの言い訳に聞こえないだろうか。

その時ドアが開く音がした。

「船津！！」

ドアの方に駆け寄ったが

「リョウガがどうしたの…？」

少し顔を赤くした村田でちょっとがっかりする自分がいた。

「あ、えっと、船津、さっき買い物に行っちゃって遅いなーって」

村「そう…」

「村田はどこに行ってたの？」

村「タクヤと…飲んでた」

草川の名前が出てひやっとする。

村「僕…全部知ってるから、だから誤魔化さなくてもいいよ」

私の頭をくしゃくしゃにして福田がいる奥の部屋に向かう村田。

私の誤魔化しはバレていた。

「まって、草川は…草川は一緒じゃないの？」

一緒に帰ってこないことが少しひっかかった。