Winter Magic (ページ24)

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23（リョウガside）ページ24

お風呂から上がって部屋に戻った。

戻ったらみんなでゲームしようかなんて考えながら

扉を開ける。

中でどんな光景が広がっているかなんて想像もせずに

目に入ってきたのは、

泣きじゃくる佐野とそんな彼女を抱きしめるユースケの姿だった。

夕方、リフトに乗ったときにユースケが言っていた言葉が頭に響く。

「実は僕もAが好きなんだよねー」

…冗談じゃなかったのか？

なんで佐野は泣いているの？

…2人は結ばれた？

頭がぐちゃぐちゃだ

衝撃が大きく力が抜け、持っていた荷物を落としてしまう。

その瞬間、2人に気づかれた。

2人は驚いた顔をして離れる。

見られちゃいけない関係なの？

気づいたら部屋を出ていた。

スキー場に来てから何かがおかしい。

気持ちを抑えられない。

…好きなんだ佐野が

加速する気持ちのように早足になる。

…ここ何処だ？

今いる場所が分からない。

周りを見渡せばホテル内にあるお店があるだけで人はあまりいない。

その中で見覚えのある背中を見つけた。

…タクヤだ