Winter Magic (ページ23)

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22（タクヤside）ページ23

気持ちが溢れ出して涙が止まらない

ユーキはそんな俺の背中をさすってくれた。

そして2杯目のビールがテーブルに置かれた。

喉が渇いたわけじゃない、それでも自然と手が伸びて気づいたらビールを飲んでいた。

「…俺、かっこわりぃ」

飲み干して自嘲気味に呟く。

振られてビール飲んで泣いて…かっこ悪すぎる。

ユ「カッコ悪くないよ、タクヤは」

同じビールを飲んでいたユーキが言う。

ユ「ちゃんと告白したじゃん、カッコいいよ」

さらっと言って、さぁ戻ろうとまた俺の手を引っ張る。

「あ、ユーキ俺まだ飲んでるから先戻って」

ユーキが心配そうな顔をする。

「大丈夫だから」

目を見て絶対動かないと主張すれば、飲み過ぎないでとユーキはしぶしぶ戻っていった。

1人になりたかったのはこれ以上ユーキと一緒にいたら自分を抑えられない、そう思ったからだ。

自分を抑えられなかったらきっと、リョウガとAの仲をぶち壊すことになる。

…あいつには幸せになってほしい。

あいつを好きだったと今日で過去形にしたい。

でも、今日までは現在進行形の好きでいたい。

そう思うとお酒が進んだ。

自分でもどのくらい飲んだか分からないくらい。

最後に自分で「もう一杯」と言ったのは覚えている。

遠くでタクヤと名前が呼ばれた気がした。

それでもそこから先は覚えてない。