Winter Magic (ページ20)

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「なんで福田が知ってるの…？」

福「見てれば分かるよ」

福田は私の前にしゃがんで頭をくしゃくしゃにした。

福「たくちゃんと一緒に帰ってこなかったってことはそういうことでしょ？」

優しく聞かれる。

小さく頷くしかなかった。

福「…びっくりしちゃったよね」

いつもの福田よりずっと優しかった。

そんな福田の優しさと草川への罪悪感で涙が出てくる。

…1番泣きたいのは草川のはずなのに

でも涙が止まらなかった。

すると、突然ふわりと福田の優しい匂いがした。

それと同時にがっしりした腕に抱きしめられた。

「福田…？」

福「いいよ、泣きな。僕が受け止めるよ」

私が泣けば泣くほど福田はよしよしと頭を撫でてくれた。

草川への罪悪感と募る船津への想いに頭の中がぐちゃぐちゃだ。

だから今日はそんな福田の優しさが嬉しかった。

そんな時だった。

…バンッ

突然物音がしてびっくりして音のした方を見る。

福「…リョウガ」

船「…ごめん、ちょっと俺、買い物してくる」

早口でそう言って部屋を出て行った船津。

馬鹿な私でも分かった、勘違いされたと

外の吹雪で窓がガタガタ鳴る音がやけに大きく聞こえた。