ある９人兄弟の物語 ４

看病のち風邪 ページ24

光side







光「おーい、涼介ー、侑李ー」






今日は土曜日




学校が無いから朝起きるのが遅くなっても別にいいんだけど もう10時半だ






俺とこの２人以外のみんなは友達の家に行ったり図書館に行ったり、朝早くから出かけている








光「もうみんな出かけちゃったよ、朝ごはんも用意してあるから早く起きて？」




涼「.....んん...」





.....おかしい




大ちゃんと雄也とは違って、この２人は寝起きは良かったはず





それにいくら休みだからといって、いつもならもうとっくに起きている時間だ









...もしかして...







ふと頭に浮かんだ嫌な予感に、慌てて頭まで被った布団を剥いでみる







涼「はぁ...はぁ...」




光「うわ、真っ赤...」







俺の嫌な予感大当たり





侑李の顔も真っ赤に染まっていた








侑「ひかにい...」



光「ん？どうした？」



侑「寒い...」



光「そっか...ちょっと待ってて、俺の部屋から毛布持ってくるから」








そう言い涼介と侑李の部屋から出る





侑李が寒かったら涼介も寒いかな...



一応毛布を２枚持っていっておこう






あ、あと一応マスクをしておこう...




あとから何か言われるのもやだし(主に慧と宏太に)








あとは適当に看病に必要なものを手に持ち、２人の待つ部屋に向かう





２人は相変わらずしんどそうで息が荒い





よほど寒いのか、また布団を頭までかぶる侑李に毛布を掛けてやる







光「まだ寒い？ 湯たんぽ持ってきてあげようか？」




侑「うん...」






軽く触れてみた頬はかなり熱い



後で体温も計らなきゃな







光「涼介はどう？寒い？」



涼「寒い...」



光「よいしょ、涼介も湯たんぽいる？」



涼「いる...」







涼介にも毛布を掛けてやり、湯たんぽを準備するべくキッチンに向かう






お湯を沸かしている間、家族のグループLINEで涼介と侑李が風邪をひいたという事を伝える






いつもならすぐに既読がつくのに、みんな遊びに夢中なのか勉強に集中してるのか、なかなか既読がつかない






しょうがない、こうなったら俺1人で看病してやんよ







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