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JMside
ライブが終わって、多分みんな、Aが誰を1番良かったって言うのか気になって仕方ないんだと思う。それにしか、見えない。
いつもと違うのは、イギリスと、Aという人が増えたことだけだから。こんなみんな、そわそわしてるのおかしい。
て思いつつ、多分自分が1番ソワソワしてて、みんながセンターでAにアクションを起こしてたのを自分も見てた。ただ愛嬌したって、あの人の方を向いたって、あの人はファンじゃないから靡かないし。
なんかみんな、あの人に対抗しようとしてるの、なんなんだろ。
でもさ、俺はちょっと、早めに気づいちゃったんだよ。これ、対抗じゃなくて、必死にみんな媚びてるんだよ。
もう俺たちもここまで来て、ひたすら無惨な悪口とか言われることは無くなった。あっても、俺らに対する僻みってすぐわかるようなものだし。
みんなそれなりに俺たちに興味があって、できれば仲良くしたくて、それなのに、Aは空港で既に出会ってたのにむしろ逃げたし、ソジュニヒョンのスカウトにも1発では応じなかったし、
俺らと結局、仕事するって言ったのも多分ソジュニヒョンが可哀想に見えたからだし。()
俺らに会って、あんな動揺しない人、そりゃみんな物珍しいよね?自惚れてたかな、って思わされたよ。
そんな人さ、俺で揺らがせたいとか思っちゃうじゃん。
だから、ただひたすら、ファンのみんなが褒めてくれる色気と、声と、仕草、全部さらけ出すようにセンターステージで魅せて、言葉でもなく全身で、見せつけてやろうと思って。
今日はほんと、体がよく動いた。声もよく出たし、頭がスッキリしてたし。
それで、みんながそわそわ控え室にいる中、やっと戻ってきたAにユンギヒョンが、気になってることすぐに聞いてくれて、
『でも、今日のジミンは私の知ってる彼じゃない。美しくて、呆れてしまうくらい、素敵だった。』
そんな、真顔でそれ言われて、昨日今日、無愛想だなとか思ってたAがだよ?
正直、くらった。めちゃくちゃ。どこの誰がめちゃくちゃ綺麗にしてきて、褒めてくれようとも多分、この人のこの瞬間に勝てる人はいないじゃないかな、って思わされるやつ。
この人、なんでこんな力持ってるんだろ。
たしかに、めちゃくちゃ綺麗な人だよ。でもそんなんいっぱいいるじゃん。俺らの周り。
1番全身でやられてるの、俺じゃん。
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作者名:ミン | 作成日時:2023年4月30日 22時