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宿舎に彼女が着いて、すぐに彼女の側を取ったのは案の定テヒョンとジョングクだった。







俺がここで急に出るのも変な話だし、グッと堪えて中へと通す。









みんなで食事をもてなそう、となっていたから、その前に彼女を部屋に呼んだ。









きっと何も疑うことなく彼女は俺の後ろを追いかける。
















「改めて、デビューおめでとう。本当に衝撃が走る曲だった。俺らの記録なんてきっとすぐに抜かされる。」









『そんな、みなさんはまだまだ上に行きますよ。今こうして普通に会えてることが奇跡だと思うくらいに。』









そんなに寂しいことは言うなよ、








そう口には出さなかったけど、彼女の目をじっと見つめた。









「俺は、俺たちはお前がいなかったら立ち止まってたかもしれない。図に乗っていたかもしれない。」











「それでもAに出会えた。これからも、一緒に歩いてほしい。隣にいてほしい。」











『もちろん、曲を作るならユンギオッパの隣は私ですね。』







そう優しく笑うA。それも嬉しいけど、ちょっと違う。








「A。お前が好きだ。ずっと頭から離れない。気づいたら目で追ってるくらいに。」











そのままAの目を見つめていたが、不安で心臓はもうとっくに壊れかけのおもちゃみたいにぐわんぐわんとしていた。







『……ユンギオッパの才能は、妬ましいくらいにすごいものです。私がBTSにオファーをかけたときも、まずあなたの名前から調べました。











今は正直、誰とも恋愛をする気はありません。あなたのような素敵な人の気持ちを受け取れないのは心苦しいけど、音楽だけに集中したいです。』











彼女がしばらく黙ってから出した言葉は最もな内容だった。俺らも彼女も大事な時期。簡単に交際、とはいかないし、考えがないのも間違いないことだ。












「良い返事を期待するなんてそんなおこがましいことは元々してないよ。ありがとうな。










でも、俺の気持ちはきっと変わらないから、覚悟してろよ?」











少しでも俺のことを考える時間が彼女の中で増えるように。メンバーには抜け駆けて申し訳ないけど、善は急げ、とも言うし後悔したくなかった。











結果はあっけなかったけど、彼女の小さな笑顔を見れたことに満足した。

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作者名:ミン | 作成日時:2022年2月20日 10時

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