雲のような君 (ページ3)

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.幼い記憶ページ3

爆豪side

覚えている記憶の中では

Aは俺とデクの中をいつもくっつけようとしていた。

「ねー、かっちゃんはさ」

爆豪「なんだよ！」

「なんで無個性だってデクの事バカにするの？」

そう言って悲しそうな顔をするAに、幼い俺は

爆豪「無個性は弱いだけだ！俺の個性は凄いんだぜ！」

なんて自分の個性ばかり自慢していた。

デクをいじればAが俺に怒る。

それが嫌で良く我慢もして仲良くしていた。

「かっちゃん、ありがとう」

そう言って俺に見せてくれた笑顔が俺の頭から離れねぇ。

爆豪「俺がヒーローになったら、Aをお嫁さんにしてやる！」

そんなかっこつけて、ガキみてーなプロポーズもしてた。

けどAは

「かっちゃんがヒーローになったら、お嫁さん候補がいっぱいだね！

でも1番かっちゃんを分かってるのは

私だよ！」

そう言ったAは

俺の前から

姿を消した。

何も言わずに消えた怒りと、

あいつの笑顔が消えそうで寂しい気持ちを

デクに全てぶつけてる俺を

あいつが今見たらきっと同じ事を言うだろう。

ヒーローになったら、お前を1番に迎えに行く、

あの時言った俺の言葉は、今も俺の中でヒーローになるためのお守りでもある。