永瀬くん の オモチャ …3rd…

ａｎｏｔｈｅｒ ｓｔｏｒｙ ２ ページ9

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［ａｎｏｔｈｅｒ ｓｔｏｒｙ ２］


#平野くん ｓｉｄｅ




『紫耀、彼女できた』



廉からそう言われた時、心底驚いた




廉が、特定の女の子？って。




詳しく聞くと



『佐藤むく』




同じクラスの、あの可愛い子



最初はオモチャだかなんだか言ってたけど



「廉、どうしたん？」



ちょっと様子が変な廉に声をかけてみれば






『ほんま、オモチャやのに


調子狂うわ。なんやねん、あいつ。』




好きなのダダ漏れ。




「好きなんとちゃう？」


ってからかってみれば



『はぁ？そんなんちゃうわ！！』




顔真っ赤...



むくちゃんの前では平静を装ってるんやろな




『…紫耀、俺、婚約せん。』



アホかと思った。

でも、



『俺、むくが、好きやねん


気付いてまったんや。しゃーないやろ？』





そんな廉の顔みたら



「一時の感情やろ。


ちゃんと北城さんと結婚せえ」




なんな事言えへんくて


たくさん迷って

たくさん悩んで



そんな廉を見てきたから




「ほんなら、頑張り。」




そんな事しか言えへんかったけど



『おう』



って微笑む廉みて





あぁ。ほんまに好きなんやって




アホやなぁ

一人の女の子のために、全部捨ててまうなんて




でも、そんな廉が羨ましかったり。



俺もそんな恋、


すべてを賭けて、守りたいと思えるような笑顔に



出会えるやろか。




でも、

今は、廉とむくちゃんのこと


応援しといたる。




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「素直に伝ええよ」


『うるさいわかっとるわ』





平野くんｓｉｄｅ .ｆｉｎ.

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