８４話( ˙-˙ ) ページ7
兄さんは、私にゆっくりと説明した。
教室で、私は背中の下の部分を包丁で刺されたらしい。しかも相当深いところまで。
その後勢いよく床に倒れたから、その衝撃も骨にダメージを与えた。病院に運ばれた時は気が付かなかったらしいけど、さっきの検査でわかったと言っていた。
脊髄を損傷してしまうと、もう修復することは出来ない。今の医療技術を持ってしても、無理だという。
黒子「今は、怪我をした直後だから麻痺が酷いのかもしれない。明日が明後日くらいには多少足の痺れも取れるだろう…と言っていました」
アスリートや芸能人、有名な俳優が脊髄に関係する怪我をしたというのは聞いたことがある。
プロサッカー選手だった人は車いすバスケットボールの選手になって奮闘していたという話も聞いた。
だけど、そんなもの簡単に出来るわけがない。
黒子「完全には壊れてないそうです。少しだけ損傷した、不完全型というものらしいです。」
兄さんは、そこまで言って話をやめた。
黒子「A」
私は兄さんの呼びかけに答える気力がなかった。
自分は歩けなくなるかもしれない、そう聞かされて正気を保てる人はいるんでしょうか。
呆然と、私は自分の足を見つめた。掛け布団をかぶって病院の服で隠れている足。
見つめていても、動く気配すらない。感覚も戻ってこない。
黒子「…今日は帰ります。親戚の家に泊めてもらうので明日も来ますね。」
個室の扉に手をかけ足を止める、兄さんは私にゆっくりと振り向く。私も兄さんを見る。
黒子「僕達のことは許さなくていい。でも、A。今の君がこれからもひとりで生きていけるとは思いません。」
なんですか、それ。
私がもう歩けないって決まってるみたいな言い方。
A「私は…」
黒子「自分の状況をちゃんと考えて答えを出すんだ。…じゃあ、また明日。」
扉が静かにしまった。部屋には私ひとり。
どうしょうもない恐怖が体の底から湧き出てくる。
恐怖はどんどん体を登っていく。目の奥にたまり、涙となって溢れた。
手で顔を覆い、私は嗚咽を漏らしながら泣いた。
日も暮れ、藍色の空が窓の外に写っていた。私はその空を見ることのないまま、泣き続ける。
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あおインコ(プロフ) - あやの♪さん» ありがとうございます!!まさに青春です…。もちろん精一杯楽しみたいと思います!!これからもよろしくお願いしますm(*_ _)m (2017年4月8日 7時) (
レス) id: 2941e47bdf (このIDを非表示/違反報告)
あやの♪(プロフ) - 高校進学おめでとうございます！青春真っ只中って感じですね(*´∀｀*)高校生活楽しんでくださいね！ (2017年4月8日 1時) (レス) id: ece222c786 (このIDを非表示/違反報告)
あおインコ(プロフ) - あいさん» コメントありがとうございます。待っていてくださり本当にありがとうございました。これからまた更新再開しますので、よろしくお願いしますね(*^^*) (2017年3月2日 14時) (レス) id: 2941e47bdf (このIDを非表示/違反報告)
あい - 長文でごめんなさい。 (2017年3月2日 1時) (レス) id: 65300ee319 (このIDを非表示/違反報告)
あい - なんか僕が読んでるやつに更新停止の作品が異様に多いきがしてならないのですが。しかも受験生が多い！とまあ、愚痴はこれぐらいにして早く復帰してくださいね。結構夢主と及川さんの絡みが好きなので！待ってます！ (2017年3月2日 1時) (レス) id: 65300ee319 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あおインコ | 作成日時：2016年7月14日 18時
