25話(°´ ˘ `°)/ ページ37
A「ほんといい加減離してください」
及川「やーだー」
このやりとりを、何回やったことか…。未だに離してくれる気配はない。
どうしましょう。
A「…」
及川「あれ、黙った。」
だって全く離してくれそうにないじゃないですか。なら黙っていたほうが無駄な体力使わなくて済みますし。
及川「Aちゃんもしかして、俺に抱きしめられてるのが嬉しいとか…!」
ここはじゃあ、少しだけ及川さんを弄ってみますか。及川さんの胸から顔を上げて、世に言う上目遣いとやらで聞く。
A「…はい、っていったらどうするんですか」
及川「え…」
私がそんなこというとは考えていなかったんでしょう。その顔が一瞬で驚きに変わった。
A「なんて、嘘に決まってるじゃないですか」
本気なわけないです。絶対ない。まずこの人事態好きなタイプじゃないですし。私はもっとこう落ち着きのある人が好きですね。おとなしめの…え?私もそうだ?いやいやいや、何を言ってるんです。私は超明るいプリティーガールじゃないですか。
A「…?」
さっきまで驚いていた及川さんが、急に黙って静かになった。どうしたものかと、少し心配になってその顔を覗き込む。
A「あの…及川さん?」
見えたその顔は、いや顔もだけど首まで真っ赤で、耳も真っ赤。
A「え、なに一人でそんな赤くなってるんですか」
及川「い、や…なんでもない…よ」
ぷいっと横を向いてしまった及川さんが必死だは、何も言わずに抱きしめていた手を離してくれた。これでやっと解放されたわけなのだが。
A「熱でもあるんですか」
及川「大丈夫…ない」
A「じゃあ風邪?あ、でも馬鹿は風邪ひかないって言いますからね…」
及川「うん…」
あれ?今遠回しに及川さんを馬鹿だと言ったのに、いつもなら「なっ!?今さり気なく俺のこと馬鹿にしたよね!!」とか言ってくるのに…。
A「…あの、本当に大丈夫ですか?頭」
及川「うん大丈夫…って頭!?俺のことなんだと思ってるのAちゃん!」
あ、よかった。いつもの及川さんだ。顔には出さず、心の中でほっとした。
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あおインコ(プロフ) - 蒼空さん» 初めまして、コメントありがとうございます。作者の話は個人的に入れていたので受け流してもらえれば(笑)混乱されないように気をつけます。ありがとうございます! (2018年9月14日 19時) (レス) id: 2fa5f88898 (このIDを非表示/違反報告)
蒼空 - 初めまして。話の内容凄く良かったです。でも、話の途中で作者の話入れられると、私馬鹿なので混乱して分からなくなるので、御願い致します(←何がだ) 有り難うございました (2017年5月13日 23時) (レス) id: e95dc619dd (このIDを非表示/違反報告)
あおインコ(プロフ) - りんさん» 了解!じゃあ敬語はなしで(笑)アニ絵でも全然大丈夫だよ。むしろイラストもらえるのが嬉しい(*´ω`*) (2016年7月19日 23時) (レス) id: 7ba3704a0a (このIDを非表示/違反報告)
りん - りんはまだ小さめだから敬語とかは (2016年7月19日 23時) (レス) id: 9fe422214b (このIDを非表示/違反報告)
りん - いやあの「様」は…りんは絵下手くそだしかもしれない。アニ絵しか無理です。すみません (2016年7月19日 23時) (レス) id: 9fe422214b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あおインコ | 作成日時:2015年5月7日 17時