２１話(/_;) ページ33
A「おい、かわさ…及川さ……」
震えている手で、俺の服を握りながら、名前を呼ぶAちゃん。
ぱっと見たら、Aちゃんの怪我のほうがひどいんだけどね…
及川「大丈夫だから…」
泣きじゃくるAちゃんの背中にそっと手を添えた。全身が震えていて、その体は氷みたいに冷たかった。
「…おい…かわくん…及川くん…なんでそいつに…いや……だめ…ッ！！」
また包丁を手にとろうとした彼女を、岩ちゃんが止めてくれた。そしてそのまま、俺とAちゃんをその場に残して、彼女と一緒に職員室に行った。
A「…っ…ぅ」
さっきから、ずっと俺の胸に顔をうずめて泣いてるAちゃん。
本当に
ほんっとーーっに！！可愛い。
いや、今こんなこと思っちゃいけない。うん、そうだ。俺だって一応刺されてるし…右腕かすっただけなんだけど…
…
可愛いだろ…可愛すぎだろAちゃん←
A「…だ」
及川「ん？どうしたの」
だ、と言って少し固まり、それからゆっくり小さな声で、顔をあげて、そして、俺の目を見ようとして逸らしながら。
A「大丈夫…ですか…」
その仕草に俺の心は一瞬で射抜かれた。
いや、なんか厨二臭い台詞かもしれないけどほんとだから、事実だからね！？
及川「大丈夫、むしろ刺される前より元気かも」
A「…なに言ってるんですか、そんなわけ…」
言いかけた言葉を飲み込んで、Aちゃんは俺の右腕を見つめだした。
A「…あの」
及川「はいはい、謝らなくていいから」
A「…！」
まるで全部見透かされちゃったみたいな顔になって、でも、謝らないことは…とか考え出してるんだろうな…
全部顔にでちゃってるんだからさ、いつものポーカーフェイスはどうしたよ。
及川「今回のことは、もうおしまい、Aちゃんが無事だったならそれでよし！」
A「無事じゃないですし…」
少し笑って、いつものAちゃんに戻ったかな、なんて思ったら、さっきよりも強く抱きしめられて。
心の奥底でどこか勝ち誇ったような気持ちになったのは、内緒にしておこうと思う。
２２話(´ﾟωﾟ`)→←２１話の前に少し謝らなければいけないこと。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 527人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ハイキュー」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あおインコ(プロフ) - 蒼空さん» 初めまして、コメントありがとうございます。作者の話は個人的に入れていたので受け流してもらえれば（笑）混乱されないように気をつけます。ありがとうございます！ (2018年9月14日 19時) (
レス) id: 2fa5f88898 (このIDを非表示/違反報告)
蒼空 - 初めまして。話の内容凄く良かったです。でも、話の途中で作者の話入れられると、私馬鹿なので混乱して分からなくなるので、御願い致します(←何がだ) 有り難うございました (2017年5月13日 23時) (レス) id: e95dc619dd (このIDを非表示/違反報告)
あおインコ(プロフ) - りんさん» 了解！じゃあ敬語はなしで(笑)アニ絵でも全然大丈夫だよ。むしろイラストもらえるのが嬉しい(*´ω`*) (2016年7月19日 23時) (レス) id: 7ba3704a0a (このIDを非表示/違反報告)
りん - りんはまだ小さめだから敬語とかは (2016年7月19日 23時) (レス) id: 9fe422214b (このIDを非表示/違反報告)
りん - いやあの「様」は…りんは絵下手くそだしかもしれない。アニ絵しか無理です。すみません (2016年7月19日 23時) (レス) id: 9fe422214b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：あおインコ | 作成日時：2015年5月7日 17時
