検索窓
今日:23 hit、昨日:5 hit、合計:76,146 hit

87話 ページ23

ピンポーン…







チャイムの音が響いて数秒後、ドアがゆっくりと開いた。








中から出てきたのは、









A「…ん?…あ、国見?」









見るからにだるそうで、顔が少し火照っている部屋着姿のAだった。









A「…どした?」









国見「あ、これ」









そういってプリントの入った封筒を差し出す。それを受け取ろうと手を伸ばしたAだったが、









ふらりとバランスを崩し、国見の方に倒れこむ。









国見「!?A?」









A「……!あ、…ごめん」









国見の胸に思いっきり突っ込んでしまったA。ごめんと謝るものの体が思うように動かず、退くこともできなくなってしまった。









A「…ぅ」









国見「……大丈夫?凄いあったかい気がするけど…」









A「え?あぁ…だいじょーぶ、…と思う」









国見「ちょっと、こっち向いて」









A「…ん?」









胸に(仕方なく)埋めていた顔を上げ、ゆっくりとこちらを向く。









頰はさっきより火照っていて、息も荒い、目には少し涙が溜まってる。









その表情に、彼は自分の自分に危機を感じた。









そして思った。









これは、…いろいろやばい…









…と









A「…?国見、なんだよ」









国見「あ、いや、…どのくらい熱あるのかなって…」









スッとAを支えていた手を伸ばし、彼女のおでこにあてる。









側から見ればそこらへんのリア充だ。









だがこの二人が鈍感な為、自分自身の気持ちすらわかっていない。









鈍感とは、こうも辛いものなのだろうか。









国見「え、凄い熱じゃん」









A「そ、か?…あーでも、さっきより身体きっつい、かもな」









国見「…はぁ、じゃあほら早く家の中入って、俺も入るけどいい?」









A「だいじょーぶだっつの、一人でなんとかでき、る…から…」









国見に支えられなくなった体は、簡単に反対方向に倒れていく。









あ、だめだ…









そう思ったとき、前にお姫様抱っこされたときのあの匂い、さっき胸に突っ込んだときの国見の匂いでいっぱいになった。









そう、今彼女は、抱きかかえられているのだ。









あの骨折大事件の時のように。

チョーーーット待ったぁ!!←→←86話



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (62 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
133人がお気に入り
設定タグ:ハイキュー , 黒バス , 恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

あおインコ(プロフ) - 嬶さん» ありがとうございます!この作品最後の更新が随分と前なので、コメントが頂けてすごく嬉しいです(^^) (2019年2月15日 21時) (レス) id: 566ade62bb (このIDを非表示/違反報告)
- おもしろいし、国見ちゃんが好きです。 (2019年2月8日 11時) (レス) id: 99593e4c9e (このIDを非表示/違反報告)
あおインコ(プロフ) - 飯を求めて三千里さん» あ、ありがとうございます…。そんな、笑わせるななんて、私には無理かも←これからもよろしくです! (2015年12月29日 9時) (レス) id: 7ba3704a0a (このIDを非表示/違反報告)
飯を求めて三千里 - 何これめっちゃおもしろいのだよ笑わせるな (2015年12月29日 8時) (レス) id: 4ecd63fe5b (このIDを非表示/違反報告)
あおインコ(プロフ) - フクネコさん» ありがとうございます!!すごい嬉しいです…。あ、涙が…いや塩が。 (2015年11月21日 20時) (レス) id: 7ba3704a0a (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:あおインコ | 作成日時:2015年4月20日 23時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。