８３話 ページ18
帰り道
黄海「Aちゃん」
A「んー？」
黄海「Aちゃん…本当にもうバスケはやんないんですか？」
A「っ！……なんだよ、急に」
黄海「…その、あれだけ上手いのに、なんでやめちゃったのかなって」
A「…嫌味に聞こえたら悪いんだけどよ」
A「上手いから、できるから…やりたくねぇんだよ」
黄海「え…？」
A「中学の時にな、最後の大会で負けて、その最後の試合でボール触ってたの私しかいないって言って、実際そうだったんだけどよ…」
A「それで…」
黄海「バスケが楽しくなくなった…って？」
A「あぁ、だから、私がバスケやったら敵も味方も、みんながみんな楽しくなくなるんじゃねぇかな、って」
黄海「…そんな」
黄海「そんな、理由で、やめたんですか…」
A「…んだと…」
暗い顔でうつむいていた顔をバッとあげ、真っ直ぐとみながら叫んだ。
黄海「そんな理由で！大好きなバスケをやめたんですかッ！！」
A「っ！！…」
黄海「私は、私はAちゃんが羨ましいです！私なんかより全然背低いのにすごい上手くて！かっこよくて…なのに、そんな理由でやめたなんて！納得いきません！！」
A「…じゃあ…」
A「じゃあお前に！お前にわかんのかよ！」
黄海「…な、にが…ですか」
A「…私がどんな気持ちでバスケやめたか！わかんのかよッ！」
黄海「ぅ…わ、わからないです。でも、他人がどうだとかでやめたのは納得いきません！AちゃんにはAちゃんのバスケがあるのに…」
A「そのバスケが…」
A「その、自分のバスケが否定されたんだよ」
A「もうあんたはバスケやんなくていい、お前とはもうチームメイトでいられない。言葉に出さなくてもわかるんだよ…」
黄海「……そんなの、聞いてみなきゃわかんないじゃないですかっ！」
A「だから聞かなくてもわかるっつってんだろ！私はチームに必要なかった！ただそれだけなんだよ！だからやめた、文句あんのかよ！」
黄海「…っ！馬鹿っ！」
暗い暗い道に、乾いた音が響いた。
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あおインコ(プロフ) - 嬶さん» ありがとうございます！この作品最後の更新が随分と前なので、コメントが頂けてすごく嬉しいです(^^) (2019年2月15日 21時) (
レス) id: 566ade62bb (このIDを非表示/違反報告)
嬶 - おもしろいし、国見ちゃんが好きです。 (2019年2月8日 11時) (レス) id: 99593e4c9e (このIDを非表示/違反報告)
あおインコ(プロフ) - 飯を求めて三千里さん» あ、ありがとうございます…。そんな、笑わせるななんて、私には無理かも←これからもよろしくです！ (2015年12月29日 9時) (レス) id: 7ba3704a0a (このIDを非表示/違反報告)
飯を求めて三千里 - 何これめっちゃおもしろいのだよ笑わせるな (2015年12月29日 8時) (レス) id: 4ecd63fe5b (このIDを非表示/違反報告)
あおインコ(プロフ) - フクネコさん» ありがとうございます！！すごい嬉しいです…。あ、涙が…いや塩が。 (2015年11月21日 20時) (レス) id: 7ba3704a0a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あおインコ | 作成日時：2015年4月20日 23時
