あとちょっとの背伸び。 (ページ21)

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ちょっとの気まずさが残ったけど

何も無かったように教室に戻った。

北｢へ？なんで樹も？｣

部活を終えた柚もいた。

でも松村くんも、きっと松村くんから聞いたであろう柚も

あえてなんにも言わない。

樹｢Aちゃんセンサーが、ビビっときてさ！
それより、俺仲間はずれって寂しいじゃん～｣

雰囲気を壊さず、今あったことには触れない。

実はすごく周りが見えてる樹くん。

絶対にダメなのに、今回は甘えてしまった。

きっとそれが樹くんを傷つけるってわかっていて。

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全部は私の強がりのせい。

必要の無い背伸びが。

自分を苦しめて、周りを巻き込んで。

今度こそ辞めてしまおう。

こんな恋。

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夜、樹くんに連絡した。

『もしもし、樹くん？』

樹｢もしもし～どした？｣

『今日、ありがとう』

樹｢こちらこそ。｣

『なんで？笑』

樹｢ん？先生に成績でめちゃくちゃ言われたけど、人目見ただけで、
そんなの忘れるくらい元気出た｣

ほんとに、なんでこんな人が私に告白してきたんだろ。

『ね、樹くん。前のさ、まだ有効？』

樹｢うん、ずっとね。｣

『私、ちゃんと樹くんと向き合いたい。』