最後に、 ページ14
『手を抜いてるって、何の事ですか？』
目を瞑ると浮かんでくるのは、あの生意気な二年の娘。
疲れ目にありありと『面倒くさい』と滲み出ていた。
『今の試合や。わざと負けたの、わかってんで』
『いえ。あれは正真正銘私の体力切れなんで』
サラリとつやっつやの黒髪を靡かせて、
男を虜にするような妙に色っぽい気だるげな視線を向けて。
『この息切れが、見えませんかねぇ』
『わざと、スタミナが切れるように仕向けたんやろ』
ひらひらと揺れる、女テニ特有の短いスカート。
三分丈のスパッツのせいで夢はないけど、
そのスパッツに覆われた太ももはキュッと引き締まっていた。
『はは、まさか』
『まさかやない。
アンタ、途中からごっつ集中して、ボールのはねっ返りまで緻密に計算して―…』
胸は、まぁ、慎ましやかだった。
女子中学生でこれだけあれば充分だろってレベルの。
でも、くびれは曲線美と言う言葉を良く理解しているようで。
女テニのピタッとしたユニフォームのデザインから窺えるのは、
ほっそりと引き締まった輪郭。
『宍戸達は、戦ってるからそれが敏感に感じ取れたんやろ、だから』
『買いかぶり過ぎですよ。私の起伏が下手だっただけです』
美少女。
千石くんの妹さんが可愛い系の美少女代表なら、
こっちは美しい系を代表する大人な美少女だった。
『…好きな奴でもおったん？』
『いえ全く』
すごく気になる。
その容姿も、飄々とした態度も、たまにぼそぼそと呟いていた事も。
惹きつけられた。
「というか、宍戸達より強いってどんだけや」
跡部が俺とがっくんで挑もうなんて言い出さないか、不安で仕方がない。
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野乃花 - 忍足さん病んでましたね (2015年9月1日 21時) (
レス) id: 3db69e2839 (このIDを非表示/違反報告)
暗空 - だってここ成長しないんだもん。友達に大幅に遅れを取ってさ。私、昔は一番うまかったのに。 (2015年2月12日 11時) (レス) id: 8dd2633076 (このIDを非表示/違反報告)
暗空(プロフ) - 梅さん» ありがとうございますっ。面白いと言ってもらえてうれしいです。 (2015年1月24日 22時) (レス) id: 8dd2633076 (このIDを非表示/違反報告)
梅 - 今日初めて読んだのですが、とても面白かったです！ (2015年1月23日 18時) (レス) id: 934c5ec7cf (このIDを非表示/違反報告)
置物娘(プロフ) - 暗空さん» いいえ(^^)
こちらこそ楽しかったよ♪ (2015年1月14日 23時) (携帯から) (レス) id: 1ca20cb2e6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：暗空 | 作成日時：2014年12月20日 22時
