5〇 あなたside ページ6
遠くの方から機械音が聞こえてくる
その音は段々大きくなりあたしの意識も段々ハッキリしてきて
目を開けその機械音の主のアラームを止める
ゆっくり辺りを見渡す、いつも横で寝てる灰お兄ちゃんがいなくてちょっと焦って起き上がると床に灰お兄ちゃんとふわっちとアッキーナが並んで眠っていてホッとした
あたしはゆっくり3人を起こさないようにベッドから出て
自分が被ってた布団を3人に掛けた
灰お兄ちゃんの前にしゃがみこみ寝顔を見る
あたしと灰お兄ちゃんは血が繋がっていない
ここはそいう子達がいっぱいいる中、あたしだけは本当の妹のように可愛がってくれてた
最初はそれが申し訳なくて灰お兄ちゃんと距離を置いたことがあったけど
そうすると熱を出したり多分赤ちゃんの時に受けたトラウマが夢に出てきて中々寝れなくなって
それに気づいた灰お兄ちゃんがそっと抱きしめてくれて
それが本当に心地よくて、この人なしでは生きていけないって分かった。
それからずっとお兄ちゃんにベッタリだし
いまだに一人で寝ることが出来ない兄離れできないあたしだけど
それでも一切嫌な顔をしないから更に甘えちゃうんだよね。
『はぁ…ダメだなぁ』
起こさないようにボソッと呟くと
灰お兄ちゃんがゆっくり瞼を開けた
灰「…え？なんで泣いてるの？」
あたしの顔を見るなりあんまり感情が出ない(失礼)目が少し見開いた
『え？！…あホントだ』
ぺちぺちと顔を触ると頬が濡れていた
無意識に涙を流してたんだ
灰「泣いてるのも気づかないって体調悪い？」
やぱ、かなり心配かけてる
『だ、大丈夫！！あ、あぁ！時間だ！学校準備しないと遅刻しちゃう！』
あたしはそんな時間は切羽詰まってないのに苦しい言い訳をして
灰お兄ちゃんの部屋を出てすぐ向かいの自分の部屋に逃げ込んだ
『…なんで泣くかなあたし。絶対心配かけるに決まってるじゃんばか』
あたしはぶつぶつ自分に八つ当たりをしながら
のそのそと学校に行く準備を始めた。
準備が終わり部屋を出るも体温計と救急セット(あたし専用の)をも持った灰お兄ちゃんが待っていたというのは言うまでもない。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 578人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「2j3j」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
名無し - はじめまして、コメント失礼します。設定タグをご本人様の名前含め、検索除けタグのみに変更お願いします。デリケートな界隈なので対応のほどよろしくお願いします。変更終わりましたらコメントの方は消していただいて構いません。長文失礼しました。 (2022年5月8日 21時) (
レス) id: 2518b8b23d (このIDを非表示/違反報告)
リア(プロフ) - とても面白くて連続で読み続けてしまいました！ 続き待ってます！ (2022年4月14日 11時) (レス) id: fffa20dd05 (このIDを非表示/違反報告)
猫又 - 12〇の途中の部分が(名前)ではなく ”(なまえ)” と、平仮名になっていましたよー少し前から読ませていただいていたのですがすごく面白いお話だなと思います！これからも頑張ってください！応援してます！ (2022年3月28日 17時) (レス) @page16 id: 51bbd2bc5e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：雛月 | 作成日時：2022年3月16日 11時
