ごめんなさい。 ページ29
ビルに挟まれた狭く薄暗い路地裏
1人の男が脅えて声も出せない少年を見て口元を緩めた。
「いつ見てもいいよな〜脅えた顔！ちいせぇガキはすぐ着いて来るし力も弱ェーから逃げられる心配もねェ！！」
はぁ。堪んねぇぜ。
涙を浮かべた少年の頬にぺちぺちと暗闇の中鈍く光る刃物を当て、まるで愛おしいものでも見るかのように男は頬を色付かせた。
「俺を恨むなよ坊主。恨むんだったら、のこのこと着いてきた自分を恨みな」
男がナイフを大きく振り上げた。少年の息が止まる。＿＿その瞬間、男の手に鈍い痛みが走った。
気づいたら刃物は男より遠い場所に飛ばされ、少年の首を掴んでいたはずの手には何もなかった。
男の目の前に白い服を身にまとった少女が、先程の少年を抱え足音をたてることなく舞い降りた。
『突撃、救出共に成功。犯人に武器の所持は無し』
少女＿Aは未だ唖然とする男を前にして淡々とまるで機械のように呟いた。
その言葉に男は今の状況を理解する。同時に逆上した男は“個性"を使おうとAに手を伸ばした。
然し、いくら待っても男からはなんのアクションも起きない。
「はぁ…勝手に突っ込むなとあれ程言ったのに。悪いがアンタの"個性“は封じさせてもらった」
「い、イレイザーヘッドっ！？」
思わぬヒーローの登場に男は目を見開いた。
何故だ。何故バレた。これまで上手く行っていたはずだ。なのに何故。逃げ場もない、個性も使えない嫌だ簡単に捕まってたまるか
「捕まるくらいならガキ諸共道ずれにしてやる！！」
「くっこの距離じゃあ間に合わないか！」
飛ばされたナイフまで走る男にイレイザーヘッドは捕縛武器を伸ばすが男がナイフを掴む方が速く、拘束された頃にはもうそのナイフはAに真っ直ぐと向かっていた。
「A！」
「あばよガキ」
『＿ごめんなさい。』
＿＿ズブッ
嫌な音がなる。何かに刺さったような音
Aの後ろに居たイレイザーヘッドは駆け寄り思わず目を見開いた。
ナイフはAの首元まであと数センチという所で何か見えないものに刺さり止まっていたのだ。
『私は貴方の道ずれにはなれない。』
凛とした声が路地裏に響く。
1歩たりともその場から動かなかったAは真っ直ぐと、その黒い眼で男を見つめた。
男は初めて恐怖を知った。
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人間失格な人間？２←(プロフ) - メグミさん» コメントありがとう御座います！轟くんの出番まで少々掛かりますがそれまでお待ち頂けると嬉しいです(´▽`)。更新頑張ります！笑 (2018年10月6日 7時) (
レス) id: 728099f7d0 (このIDを非表示/違反報告)
メグミ - すごく面白いです！轟くんの出番待ってます！笑笑更新頑張ってください！ (2018年9月30日 17時) (レス) id: 98b5dd73cd (このIDを非表示/違反報告)
人間失格な人間？２←(プロフ) - こたぬき@ショタコンさん» コメントありがとうございます。キーワードから結構なネタバレとなっていますが読者様に喜んでもらえるような小説を書けるよう頑張ります。応援ありがとうございますm(_ _)m (2018年9月16日 20時) (レス) id: 728099f7d0 (このIDを非表示/違反報告)
こたぬき@ショタコン - 轟くん落ちなんですか？！キーワードに書いてあったんで驚きましたw。 面白いです！更新頑張ってください！応援してます！！ (2018年9月7日 22時) (レス) id: 223f7ad38f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：人間失格な人間？ | 作成日時：2017年8月2日 16時
