名前 ページ17
『これまで何人も殺してきた』
「っ…！」
俊典の息を呑む声が聞こえた
思いもしなかったのだろう拾った子供が殺人鬼だと
『それでも、私は人間？拾った子供がこんな壊れたバケモノだと知っても貴方は私の事を人間と言えるの？』
「…」
言えるわけがないんだ
私が何をしようと変わるはずがない
この“光“もきっと私をみつけてくれない
これ以上触れていてはダメだこの暖かさに依存してしまう。
俊典に布越しに掴まれた手を引き戻そうとしたがっそれはかなわなかった
何故なら今も黙っている俊典が強く私の手を大きな手で覆ってるからだ
何故離さない
「たとえ…」
『俊典？』
「たとえ君がどんな罪を犯しても君は人間だ。自分の罪を自覚しているのなら君はバケモノなんかじゃない」
「君は君だ。」
ずっと聞きたかった言葉
俊典は真剣な顔で私の目を真っ直ぐみてそう言った
誰かに認めてもらいたかった
私は人間だと
誰かにみつけてもらいたかった
私は此処にいると
誰でもいい誰か、誰かと暗闇の中ずっと救ってくれる誰かをいつも何処かで探していた
ねぇ“
優しい暖かな眩い光を
「名前がないと言ったね。私で良ければ君の名前を付けさせてくれないかい？」
『名前を？』
「あぁ嫌だったかな」
そんなわけない。
悲しそうな顔をして離れる俊典の袖をギュッと離さないと言わんばかりに強く掴んだ
『ちょうだい……名前』
そう小さく呟く
聞こえたか心配になったがすぐにふっと笑う声が聞こえ優しく頭を撫でられた
「うーん。……そうだねAって名前はどうだい？」
A、Aそれが私の名前
俊典のつけてくれた
あぁどうしてこんなに心があったかくなるんだろう
胸元に両手を重ねるように当てたとき
ツーっと冷たいものが頬をなぞった
『涙？』
さしぶりに泣いた……でも前のときと全く違って苦しくない
なんだろう凄くふわふわするんだ
『うれ、しい？、そうだうれしいだ、ありがとう俊典凄く嬉しい』
「！…どういたしまして」
それから俊典は私の話を全部聞いてくれ
居場所がない私に此処に住めばいいと言ってくれた
住むのは悪いと思ったが近くにいれば俊典に恩返しができる
だから傍にいる事にした。
『ありがとう俊典
貴方のお陰で私は変われそうだ』
俊典に借りた布団の中にまるまって小さく呟き目を閉じた
真っ黒の塊は眩い光に向かって歩き始める
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人間失格な人間？２←(プロフ) - メグミさん» コメントありがとう御座います！轟くんの出番まで少々掛かりますがそれまでお待ち頂けると嬉しいです(´▽`)。更新頑張ります！笑 (2018年10月6日 7時) (
レス) id: 728099f7d0 (このIDを非表示/違反報告)
メグミ - すごく面白いです！轟くんの出番待ってます！笑笑更新頑張ってください！ (2018年9月30日 17時) (レス) id: 98b5dd73cd (このIDを非表示/違反報告)
人間失格な人間？２←(プロフ) - こたぬき@ショタコンさん» コメントありがとうございます。キーワードから結構なネタバレとなっていますが読者様に喜んでもらえるような小説を書けるよう頑張ります。応援ありがとうございますm(_ _)m (2018年9月16日 20時) (レス) id: 728099f7d0 (このIDを非表示/違反報告)
こたぬき@ショタコン - 轟くん落ちなんですか？！キーワードに書いてあったんで驚きましたw。 面白いです！更新頑張ってください！応援してます！！ (2018年9月7日 22時) (レス) id: 223f7ad38f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：人間失格な人間？ | 作成日時：2017年8月2日 16時
