暑苦しいね.2 ページ20
「暑苦しく騒がれるのも困るからな。早く終わらしてしまえ。」
風介はそう言うと部屋を出ていってしまった。
「暑苦しいって俺のことか？！」
そう騒いでいる晴矢を置いて自室にテキストを取りに行く。
『どの教科が終わってないの〜』
たん、たん、と階段を踏みながら聞くと
「全部やってねぇ！！」
と叫びながらドタバタ追いかけてきた。
私はコツコツやっておいたから全部終わっているのに、やってないとは何事か。
そういえば、リュウジはヒロトに手伝ってもらうとか言っていたな…
ぱらら…とノートを見て不備がないか確認する。
数学、国語、英語、理科、社会、それから…
『作文はどうすんの？』
ひょこっと机から顔を上げてドアにもたれかかってる晴矢に聞くと
「うつす！」
とドヤ顔で返された。
『馬鹿じゃないの？読書感想文と生活作文選べたよね？はい、この短編集貸すから明日一日で読んで書いちゃいなよ』
「えーーめんどくせぇ…」
『文句があるなら課題見せないけど』
「…わかったよ」
ばさばさとテキストとノートを重ねその上に小説をのせて渡した。
『今日と明日で終わらせて〜明後日星宮亭ね！』
「へいへい」
ぶちぶち文句を言いながら自室に課題を持って行き、階段を全速力で降りて自分の課題を持ってくる晴矢。
どこかの部屋から
「もう無理だ〜！！」
「ほら手を進めれば終わるから！」
「言うは易く行うは難しだよ〜！！」
と騒いでいる声が聞こえた。
ことわざだから、おそらくリュウジとヒロトだろう。
意外と計画性のないリュウジを心配しつつ、晴矢達の部屋を覗くと全力で写している姿があった。
『…キャプテンのバーン様の面影は今や無し…』
「あぁ？！何か言ったか！！？」
『なーんも言ってませーん』
馬鹿にしたように舌を出して部屋をあとにすると玲名が
「あまり甘やかすな…あとあとめんどくさい」
と私の肩を叩いて戻って行った。
まあ星宮亭のかき氷が食べられるなら良いかなとは思っている私も、甘いのかもしれない。
冬休みは絶対に見せてやらないと心に誓った。
それから課題を終わらせて作文から逃げ出そうとする晴矢を風介と2人で見張りながらどうにかこうにか書き終わらさせた。
アイス2つで見張ってくれるのか意外と安上がりだなと思ったが、曰く
「馬鹿が苦労しているのは面白い」
とのことだ。晴矢はその事に逆ギレしていたけれど、まあわかる気がする
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ぴー(プロフ) - ありがとうございます！ (2018年11月6日 22時) (
レス) id: e7c4929f27 (このIDを非表示/違反報告)
透(プロフ) - ぴーさん» 了解しました。どう掲載するか等検討致しますので、しばらくお待ちいただけると幸いです。 (2018年11月6日 20時) (レス) id: 5a32253be5 (このIDを非表示/違反報告)
ぴー(プロフ) - 名前のない夏の綱海sideがみたいです！お願いします！ (2018年11月5日 18時) (レス) id: e7c4929f27 (このIDを非表示/違反報告)
透(プロフ) - 宮さん» 読者の皆様にどう思われているか心配でしたので、そう言って頂けてとても有難いです。これからもよろしくお願いします。 (2018年8月29日 16時) (レス) id: 5a32253be5 (このIDを非表示/違反報告)
宮 - 解説の基山ヒロトの解釈がとっても合っていました。基山ヒロトは基山ヒロトなんですよね…！凄くわかります！他のお話も凄く素敵でした。きらきらと美しくて、まるで夢を見ていたようでした。素敵なお話をありがとうございます！ (2018年8月29日 10時) (レス) id: d974ddd08e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：透 | 作成日時：2018年7月9日 20時
