Day.26 ページ28
もはや誘導尋問に近いそれに、うっかりと本音で答えてしまう。
『はい…えっ？！違う！！違います！！』
「そうね…貴女が特訓して力がついたらFFが終わったあとに貴女も参加出来る練習試合を組んであげようかしら」
『私も…でれる…』
私も出られる試合。なんて魅力的だろうか。今までの練習試合も出ておけばよかったと後悔していたのが彼女に分かっていたとは。
「そうよ、貴女も出られる試合を用意といて上げるって言ってるの。分かったら特訓してらっしゃい！」
『へっ！？はっはいいい！！』
つい、と指を空にさしている夏未先輩を思い浮かべながら特訓場へ走る。その後、みんなの悲鳴に私の声が混じっていたのは言うまでもない。
ボロボロになって兄さんと支え合いながら帰ったとかみんなにも言いたくない思い出が出来てしまったことは秘密だ。
ずらりとアンテナが並ぶ近代的で無機質な建物、ここが御影専農。野生中よりはマシだと思いつつ足を踏み入れた。
グラウンドにもアンテナがある。無駄に多い無機質感が気持ち悪い。相変わらず観客は相手校ばかりだ。
試合開始
相手チームは普通に素通りさせてゴール前へと誘い込む。兄さんをマークしている人数は普段より多く感じられる。
染岡先輩のシュートが止められてしまった。
ボールを奪い返し、奪い返される。建物だけじゃなくて、選手も無機質みたいだ。
円堂先輩がシュートを止めるもののすぐ相手がディフェンスへはいる。
「風丸先輩ったら、あんなに足が速かったかしら」
春奈が嬉嬉としてカメラを構える
「やっぱり、動きが違うと思いませんか」
「ええ、精密な機械が相手って感じね」
「いえ、そうじゃなくて」
「え？」
「ほら！」
選手に対しての違和感。それは相手だけじゃなくて雷門にも言えることだ。それぞれの身体能力が高くなったような気がする。
うこうしているうちに、弾いたボールを狙い続けるFWに1点取られてしまった。
もうこちらに点を与えるつもりも、戦うつもりもないらしい。なんて、失礼な。
力のこもった右手を押さえ込んでいるうちに、前半は終わってしまった。
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透(プロフ) - いふれんさん» ご指摘ありがとうございます。訂正させて頂きました。 (2018年7月16日 11時) (
レス) id: 5a32253be5 (このIDを非表示/違反報告)
いふれん - 初めまして、少しだけ意味の違うところがありますので注意をしにきました、兄弟じゃなくて兄妹では？ (2018年7月16日 11時) (レス) id: ec36259cc9 (このIDを非表示/違反報告)
透(プロフ) - ☆リズ★さん» そうなんですね！また時間がある時にゆっくり読ませていただきます！ (2018年7月3日 20時) (レス) id: 5a32253be5 (このIDを非表示/違反報告)
☆リズ★ - 透さん» いえいえ! 私もイナズマイレブンの作品を書いてます。 作者様、良かったら読みに来てください。 突然、すみません… (2018年7月2日 22時) (レス) id: 76272ba197 (このIDを非表示/違反報告)
透(プロフ) - ☆リズ★さん» コメントありがとうございます。私自身とても気まぐれな人間なのでそう言っていただけるととても嬉しいです。頑張らせていただきます！ (2018年7月2日 22時) (レス) id: 5a32253be5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：透 | 作成日時：2018年6月22日 0時
