Day.14 ページ16
朝、ぐっすりと眠る兄さんを無理やりたたき起こしてお父さんが作り置きしておいてくれた朝ごはんを頬張る。
お父さんは、お医者さんなだけあって朝は早い。顔を合わせるのは夜と休日くらいだ。
制服に袖を通して、髪の毛を編みこみ、まだ木戸川の時のままの革靴に足を入れた。もうしばらくしたら、普通のローファーにしようと思いつつ、玄関のドアノブに手をかける。
『兄さ〜ん！鍵、お願いね〜！先に行ってきま〜す！』
「わかったー！すぐ追いつくからなー！」
『やだー！ちゃんと朝ごはん食べてよ〜！！』
珍しく私よりも遅く起きた兄さんを置いて家を出る。追いつくなと言わんばかりに階段を駆け下りて行った。
学校の昇降口付近で「フットボールフロンティア〜！！！」と走り去る円堂先輩を横目に下駄箱へ向かった。口元にはパンの欠片が着いていたので、寝坊でもしたのだろう。
後ろから、兄さんが追いついてきていた。
放課後、円堂先輩がFFへ出られることを熱く語っていた。風丸先輩が相手はどこかと聞いたけれど、円堂先輩は知らないらしい。
半田先輩と同じタイヤに腰掛けていた私は呆れてノートを開いた。兄さんも先輩方も真剣な顔で「知らない！」と言う円堂先輩にすっかり呆れている。
さて、この微妙なムードをどうしようかと考えていると冬海先生が転校生を連れてやってきた。相手チームは野生中だそうだ。
「ちーっす！オレ、土門飛鳥。一応、DF希望ね」
「君も物好きですね。こんな弱小クラブに入部したいなんて」
軽快に挨拶する転校生の先輩を目にもくれず嫌味をさらりと投げて先生は去っていった。
土門先輩は「なんだあいつ」と言いたげな海外風のジェスチャーをしている。よく、映画で見る動きだ。日本人はあまりやらない動きだろう。
「土門くん」
「あれ？秋じゃない！お前雷門中だったの？」
どうやら、土門先輩は秋先輩の知り合いだったようだ。昔なじみとの再会なのだろうけれど、円堂先輩は兎にも角にもサッカーとばかりに彼の手を取り「歓迎するよ！」と言っている。
「相手、野生中だろ？大丈夫かな」
「なんだよ、新入りが偉そうに」
「前の中学で戦ったことあるからね。瞬発力、機動力ともに大会屈指だ。特に、高さ勝負には滅法強いのが特徴だ」
なるほど、あの先輩は去年のFFで野生中とぶつかったことがあるチームらしい。1度調べてみても問題はないかもしれない。とりあえず、木戸川では無いことは確かだ。
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透(プロフ) - いふれんさん» ご指摘ありがとうございます。訂正させて頂きました。 (2018年7月16日 11時) (
レス) id: 5a32253be5 (このIDを非表示/違反報告)
いふれん - 初めまして、少しだけ意味の違うところがありますので注意をしにきました、兄弟じゃなくて兄妹では？ (2018年7月16日 11時) (レス) id: ec36259cc9 (このIDを非表示/違反報告)
透(プロフ) - ☆リズ★さん» そうなんですね！また時間がある時にゆっくり読ませていただきます！ (2018年7月3日 20時) (レス) id: 5a32253be5 (このIDを非表示/違反報告)
☆リズ★ - 透さん» いえいえ! 私もイナズマイレブンの作品を書いてます。 作者様、良かったら読みに来てください。 突然、すみません… (2018年7月2日 22時) (レス) id: 76272ba197 (このIDを非表示/違反報告)
透(プロフ) - ☆リズ★さん» コメントありがとうございます。私自身とても気まぐれな人間なのでそう言っていただけるととても嬉しいです。頑張らせていただきます！ (2018年7月2日 22時) (レス) id: 5a32253be5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：透 | 作成日時：2018年6月22日 0時
