不良ですが何か。【ハイキュー!!】

不良11人 ページ16

………そういえば、美神愛華って私のことを覚えているのだろうか。






別に5年とかそんな長い月日は経っていない。
けど、あいつは忘れんぼうだし、2年ぐらい離れてりゃ忘れてるんじゃないかな。






忘れてたら好都合。美神愛華に怯えなくても大丈夫。





でもなんかなぁ、もうなぁ、旧校舎の不良がたとえ私に興味がなかろうとなんか面倒くさそうだから関わりたくないんだよなぁ。





不良ってバレたらどうなる事か。どうせ弱いだろって思われて興味を持たれない方がマシだ。






とりあえず帰りたい………
いつまで溜まってんだ、あの不良。





とりあえず、誰がいるのか、何人いるのか確認しようとほんの少しだけ顔を出す。






「!?」





びっくりして顔を引っ込める。





誰がいるのか、何人いるのかは分かった。だけど、猫目のプリン頭の奴と目が合ってしまった。




私のことを言われてしまったらどうしよう。
その時はその時で考えるけども。





とりあえず、私のことを言われないことを願う。




別に関わりのない不良なら言われてもまだいいんだけど、何にしたってあそこには美神愛華と赤葦京治、どちらも揃っていたから都合が悪い。




猫目のプリン頭、私のこと言ったら殺るいきおいで立ち向かってやる。





一見、小柄でヒョロヒョロ。見た目だけでも特に戦闘系ってわけでもなさそうだし、頭を使うほうかな。





簡単だ。言われて何かあったらボコボコにすればいいだけの事。言われない方がいいけどな……





「……クロ」





誰かが、誰かの名前を呼ぶ。




次はバレないように顔を出す。
口を開いたのは猫目のプリン頭だった。





…何を言うのだろうか。私の事を報告するのだろうか。





「……早く空き教室に戻ろう。なんで下足なんかにいなきゃいけないの。」




「それもそうだね！でも言い出しっぺは京治だよ〜？京治はどうしたのかなっ？」




高く甘ったるい、一般的に言う可愛らしい声。久しぶりに聞いても鳥肌が立つぐらい、気持ち悪い。





「ちょっと……友人を待ってまして。逃げられたら困るので」





………。





誰の事だ。でも逃げるっつったぞ。私の事か。





いや、私じゃないことを祈ろう。もしかしたら喧嘩ばっかしてた奴に逃げられるかもしれないとかかもしれない。別に逃げるのは(多分)私だけじゃないんだ。




どうしようか。

不良12人→←不良10人

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す