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「ここ気持ちいいね」
ベンチに座って、ドヨンが空を見上げながら言った。四月の初旬にしては、かなり暖かい日だ。
「うん。ビルに囲まれて暗くて狭い校庭より、ここのほうが断然良い」
Aも同感だ。
「あー、給食マジ上手かったな、ケータリングとは思えないレベルだ」
ヒョンソクがお腹をさすりながら言った。
「だな。サービスも中々だったし、まぁ、思ってたよりは良かったかな」
そういうハルトも嬉しそうだ。
「ほんとほんと。でもさ、一時間目の算数の後いきなり道徳が二時間だなんて、意外じゃなかった?」
とAが聞くと、三人は頷いた。
「確か、道徳強化かもこの学校の教育目標のひとつだった気がする」
ドヨンは、顎を引いて首をちょっと曲げ、相手を見下ろすようにして話す癖があるようだ。
可愛い仕草だなと、Aは思った。
「そーそー、学校の壁に『和気あいあい。みんな友達』『友情はみつけるものではなく、育むもの』『孤立しない、させない』『違いを知ることは、自分の財産になる』
とかって、しつこいほど書いてあるよな」
ヒョンソクがサングラスを降ろしながら言った。
「え、もう張り紙の文覚えちゃったの」
と、少し感心しながらAはヒョンソクを見る。
「俺はなんでも一度読めば忘れねーんだ」
三人が驚いてヒョンソクを見た。
「ふーん、意外と記憶力抜群なんだな。
でもさ、そんな事書かなくてもこれだけ少人数で明るくて綺麗で、受験ストレスも無いんだから、いじめとかあり得ないって」
ハルトは髪をかきあげながら言った。
「っていうか、いじめとかあったら、すぐにバレちゃうでしょ。そしたら即イエローカード。
システムが厳しいだけあって、いじめが起こる確率も下がるわけ」
ドヨンはさりげなく、植木や、ベンチの上にある照明器具をちらちらと見ながら話す。
防犯カメラはどこだろう?
マイクはベンチの下だったりして?
ヒョンソクがふいに体を前に倒して、ベンチの下を覗き込んだ。
どうやら考えていることは同じらしい。
しばらくベンチを観察していたヒョンソクは体を起こし、それからチラッとドヨンを見て、ニヤッと笑って首を横に振り、上の照明器具を指さし
「たぶんね」
と言った。
ドヨンは黙って頷いた。
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まると(プロフ) - 75さん» 作品がお気に召して嬉しいかぎりです！更新が楽しくてついついしてしまいます^^ 無理はしていませんよ〜！ えぇ、稚拙だなんてそんな……… 作者の私より文才があるじゃないですか… コメントありがとうございました！ (2020年10月9日 0時) (
レス) id: f27537dd93 (このIDを非表示/違反報告)
75(プロフ) - コメ失礼します！設定といい作風といいとてもタイプな作品でいつも楽しく読ませて頂いてます(笑)無理なさらず自分のペースで更新して頂けると読者の私からしてもとても嬉しいです！稚拙な文章ですみません、応援してます！書き込み失礼しました！ (2020年10月8日 21時) (レス) id: ad95e2f286 (このIDを非表示/違反報告)
まると(プロフ) - アイコさん» 初コメｷﾀｰ! こんな駄作を読んで下さり誠にありがとうございます！頭地面にめり込んでます！() これからちょっと動き出すので、楽しみにしていて下さいね^^ (2020年10月7日 22時) (レス) id: b93e1f7328 (このIDを非表示/違反報告)
アイコ(プロフ) - 物語を読ませていただきました。Treasureの小説を探したら見つけました！すっごく興味深い物語ですね！次の投稿楽しみにしてます！頑張ってください！ (2020年10月7日 12時) (レス) id: da9bb9329a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まると x他1人 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/96m5ms0aa71/
作成日時：2020年10月3日 5時
