彼等の色見本 (ページ12)

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卍緑色＋橙色ページ12

《社会人世界線》白藤色の裏?話
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七橙視点

橙「んんーーーっ…と。ふぅ。」

今日一日の仕事を終え、思いっきり伸びをする。…はぁ、疲れたぁ…
時計を確認すると6時半。もう定時だ。さっさと帰ろう。
…と思って荷物をまとめにかかると___

秋「…あ、一ノ瀬、上がり？…俺もだよ。お疲れさん。」

俺の世話係をしてくれた先輩、秋汰先輩が声をかけてきた。

橙「あ、お疲れ様です！…せ、先輩。よかったら、今からご飯行きません？」

秋「あー…ごめん。ちょっと先約が」

橙「あ、そうでしたか。すみません」

秋「いや、なんで謝んの。飯はまた、いつか。じゃ。」

そう言って足早に去っていった先輩。
…ご飯、黄牙…は駄目だよな。ブラックだし。
一人で食べるか。
そう思って、俺もゆっくりと会社を出た。

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今日は家とは反対方向の電車で5分ほどで着くラーメン屋に来ていた。
いいよね、ラーメン。美味しいし。
わざわざここまで来たのは、明後日が給料日だから！少しくらい贅沢してもいいよね！お金自体にはそんなに困ってないし！一カ月のご褒美だよ、うん！
そんな自己暗示をしつつ、店内に入る。
カウンター席に座り、メニューを取ろうと…して、気付いた。視界の端にいる、彼らの存在に。

碧「…なぁ秋(しゅう)！私これがいい！」

秋「は？…あーいいよ」

碧「やったぜ。…あ、メンマとネギも追加で！」

秋「…あ、はい」

碧「秋は？何にするん？」

秋「あ"?俺？…俺はー…チャーシュー麺と白飯」

碧「変わんねぇなお前。…ってかそんな目つきと口調で後輩に怖がられたりせんの？」

秋「…別にいいし」

おい待て。あれって…碧さんと秋汰先輩だよな？2人で向かい合ってご飯？…もしかして…

橙「付き合ってる…？」

いやいやいやありえん。だってあの碧さんだぞ？や、え？は？…待ってパニック。
秋汰先輩だってあんまそういうの興味なさそうだし…えぇ…分からん。
と、とりあえず注文しよう。

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一通り注文を終え、こっそり彼らをチラ見してみる。…うぅん、まぁ、お似合いだなぁ。
なんかなぁ…大事に育ててきた娘と推しの結婚が決まったみたいな。
…この歳で親の気持ちが分かるとかなんかやだな。
でもなぁ～お似合いなんだよな～
男勝りだけど優しくて語彙の豊富な文乃碧さん
無愛想だけど実は面白くて後輩想いな文乃秋汰先輩…って、ん？文乃？

…まさか、兄妹？

(後日確認してみたところ兄妹でした)