私にベッタリ猫たち。【TRIGGER】

→落とされないでね？ ページ8

『……ん………』

「やっと起きた」

『……ｱﾞ！？！？！？！？夢じゃなかった……』

「まだ信じてないの？」


いやそりゃそうでしょうよ。
夢の方が逆に幸せだと思うんです？
だって朝起きたら猫だったのに男の子に変わっててしかも、凡人の私にまさかの初キス奪われるって可笑しな話でしょ。夢が良かったですよ。


『信じる信じないの以前に信じたくないというか……()』

「ボクらは猫の方がいいって事？」

『まぁあの…はい』

「何で？」

『えっと……あの話すと長くなるというか……』

「ふーん……」


天はまた近寄ってきて、また数cmの距離。
またキスされそうなんですけどどうしましょうか。


「じゃあこれは信じて？Aはボクの。ボクはAの、だから」

『え…っ……！？』


どういう事、と言おうとしたけれど、彼の甘い口付けによって、それは無くなってしまった。


「明日は楽だけど、楽はボクよりこういう事上手いんだ。このボクでも認めてるくらいだから相当だよ。
でも、だからって、楽に落とされないでね？」

『いやあの……私……』

「もう一度言ってあげる。

"Aはボクの。ボクはAの"」


天は一体何を企んでいるのだろうか。
そんなに私をモノにしたいのか。


『……っ……』

「また来週、楽しみにしてるね。あ、後、今日の夜、一緒に寝よ」

『え…？？だって…これ1人用のベッド…』

「Aを抱き枕にして寝るから大丈夫」

『いや私が良くないから……』


天は最後の最後まで猫に戻る気は無いようでした。

→一緒に行こう→←→天との遊び

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す