【鬼滅の刃】蛇柱の胃袋を掌握しようと思う 【伊黒小芭内】

四食目 ページ5

「お待たせしましたあー！」


しばらくの間雑談をしていると、アイツが来た。




次々に料理を運んで来て、あっという間に机の上は埋め尽くされた。
(殆どは甘露寺の桜餅が占めていた)





真っ先に手を出したのはやはり宇隨。




宇隨はふぐ刺しを一口かじれば、







「よっ、飯柱！」






と偉くアイツを褒めまくった。


たかがふぐの刺身だろうが、何を大袈裟に…



「その呼び方やめてください！」





ピシャリと言ったソイツに宇隨は悪い悪いと笑った。





その様子を傍から見ていた柱は、ゴクリと唾を飲み込み思い思いに料理に手を伸ばす。






口に含んだ途端、全員の顔が分かりやすくユルユルになった。





余程美味いのだろう、皆無言でそれにがっついていた。




「はい、伊黒さん」




コトッと湯呑みが俺の前に置かれる。




「今度は料理、頼んでくださいね？」




そう言ってニコリと笑い、俺が言い返す前にソイツは去って行った。






まあいい、どうせもう此処に来ることは無い。



アイツも俺のことなどすぐに忘れるだろう。




「甘味処の桜餅より美味しいわ…！」




そう言ってはしゃぐ甘露寺を見て、アイツのことも忘れることにした。




甘露寺にこんな顔をさせるアイツが少し癪だったが、まあいいだろう。









机の上の皿が空になるのにそう時間はかからなかった。

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