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第16話 ページ16

*



その日の夕方。
時計の針が5時を回った頃、オフィスで仕事を続けていると、七海さんからメールが届いた。



『今日はなるべく早めに仕事を切り上げて家に帰っていて下さい。』



どこか切羽詰まった文面のそれに、首を傾げるも、今日は久しぶりにゆっくりご飯でも食べるのかな、なんて胸を高鳴らせる。



『了解しました』

そう送れば、珍しくすぐに付いた既読のマーク。


『遅くとも19時までには。』

そんな文章に何故か違和感を覚えながらも、早めに終わらせるために残りの仕事に手を付けた。



一時間程で残っていた仕事が終わったので急いで荷物を纏める。


けれど、丁度椅子から腰を浮かそうとした時、



「Aちゃーん、この後暇?」

と、とある先輩に呼び止められてしまった。



「あ、いやこれから用事が…」

「恋人も居ないんだから暇だよね、ごめんねえ私これから彼氏と会うの、残りの仕事、やっといてくれない?」

「あ、あの!」

「営業成績優秀なAちゃんならできるよね!じゃあよろしくね!」



有無を言わせぬ態度でお疲れ様ーとキラキラした笑顔のまま去って行った先輩。

私のデスクに置かれた山のような書類。


こんなこと本当にあるんだ、なんて他人事のようにそれらをぼーっと見つめた。



どうしよう、と書類を一枚一枚捲ってみるけれど、どれもこれも今日中に提出しなければいけない大事な書類だった。


壁にかかった時計を見ると、とっくに針は6時を過ぎていて、七海さんとの約束守れそうにないな、と溜息を着いた。



『ごめんなさい、仕事が急にできてしまって今日は遅くなります』

そう送ったメールには一向に既読が付かず、更に大きな溜息が喉を突いて出た。




それからというもの、突然手渡された山積みの仕事───それも全て面倒な仕事ばかりだったのだけれど───を死に物狂いで片付け続け、それらが全て終わった頃には夜の9時を回っていた。


全速力で荷物を纏め、重たい体を無視してエレベーターへと走る。


エレベーターが登ってくるのを待つ間に携帯を取り出して七海さんからの連絡を確認した。


しかし、トーク画面を開いてみるも、返信どころか既読すら付いていない始末。



「……怒ってるかなあ、七海さん。」



罪悪感に苛まれながら、『今から帰ります』と、キーボードに指を滑らせる。







その時、だった。


────ぞわり、と背中に寒気が走ったのは。

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- ↓なな…なんと… (2022年2月24日 23時) (レス) id: d826e852a9 (このIDを非表示/違反報告)
emi(プロフ) - 森さん» 森様、てぇてぇ頂きました!笑 お察しの通り最後のシーンはハロウィンの直前でございます…これからの二人のことはご想像にお任せ致します… (2022年2月21日 12時) (レス) id: 9ba5ed02ee (このIDを非表示/違反報告)
- てぇてぇな〜‼ ところで、これは2018年でしょうか?(ハロウィンもあっちゃったりしちゃいます?) (2022年2月19日 1時) (レス) @page3 id: d826e852a9 (このIDを非表示/違反報告)
たろ。(プロフ) - emiさん» ひぇ、、なんと……(震」 (2022年1月27日 18時) (レス) id: ba071d904f (このIDを非表示/違反報告)
emi(プロフ) - たろ。さん» たろ。様、コメントありがとうございます!何だかんだ五条先生は後輩思いだよなという私の解釈を盛り込ませていただきました笑 実はこのお話の後、あのハロウィンが来てしまうのです……(トラウマ) (2022年1月27日 17時) (レス) id: 9ba5ed02ee (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:emi | 作成日時:2021年3月3日 6時

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