それぞれの日常Ⅱ (ページ9)

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side良規

健「まっさんごめんなぁ〜〕

「別にええよ、暇やったし」

放課後俺はこじけんに学校案内しとった。目立ちたくないから関わりたくなかったんやけど、先生から名指しされたら断れないやん

「…これで一通り案内できたかな」

健「ほんっまにありがとうな。あ、俺は職員室に寄らなあかんから先に帰ってええで。また明日な〜〕

「わかった。また明日」

リチャくんを教室に置いてきちゃったからはよ戻らんと怒られる←

西「あ、正門やん。案内おつかれさん」

教室に戻るとまだ大吾が残っとった。そういえば今日、珍しく遅刻しとったよな

「……なにかあったん？」

帰る準備をしながら問いかける。なんとなくやけど雰囲気もちゃう感じがするんよな…

西「特に何もないけど……なんで？」

「あー、なんか元気ないなぁって思って」

西「…僕だって人間やし、そういう日もあるよ。優等生ってしんどいから」

大吾は笑いながらそう言うた。うん、今の言葉で確信した

「お前、大吾やないやろ」

西「……え、何言っとんの？笑」

「大吾はどんなにしんどくてもそれを断言せぇへん。学校っていう不特定多数に聞かれるかもしれへん場所では特に。それに大吾の一人称は"西畑"や。まぁ俺の時もあるけど僕はありえへん」

西？「……ぷっ、あははははは」

「…何がおかしい」

西？〔いや？大吾くん愛されてるな〜って思って。てか一人称変わってたの知らんかったなぁ〕

急に笑い始めて変な事言い出した大吾の偽物。……待てよ、こいつが偽物なら…

「おい、大吾はどこにおるんやっ！！」

西？〔まぁまぁ、落ち着いて。大吾くんはここだよ〕

偽物はポケットから約5cm程の黒いクリスタルを取り出した。ここにおるってどういう意味…？

西？〔その様子じゃ何も知らないんや。ええ機会やから教えたるよ、坊っちゃん♡〕

偽物はニヤッと笑い、クリスタルを自分の心臓の辺りに当て、体に押し込んだ。その瞬間偽物の周りに黒い何かが集まり始め、化物が出来上がる

化物は手を大きく変化させ俺目掛けて振り下ろした。あ、これあかんわ…

リ〔良規危ないっ！！〕

「うわっ！！」

急に出てきたリチャくんに突き飛ばされる(正しくいうとリチャくんが作った風でやけど)。俺のいた場所には化物の手が残っていて、俺を助けてくれたリチャくんの姿が見えへん。もしかしてあいつの手の下に…！？