それぞれの日常Ⅱ (ページ19)

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side龍斗

瑞稀さんの作った椅子に座って待つこと数分、俺の為のショーが開演した。今更だけど俺の為のショーとか幸せだけど、勿体なさすぎる…

でも始まればそんな事考えてる余裕はなかった。だって初めてHiHi Jetのショー見れたんだもん！すっごく魅力的で楽しい時間だった

時間が過ぎるのはあっという間で次がラスト。こんな事もう二度とないだろうからしっかり目に焼き付けないと…ってなんか瑞稀さんと目が合ったような、

瑞「リュウト、こっちおいで」

「へ、？」

俺が理解する前に椅子が動きだしステージの真ん中へ向かってく。流石にちょっと怖すぎて、俺は目をつぶり手すりに力を入れる

涼「ちょ、ミズキっ、今やるの！？！」

瑞「だっていきなり本番は可哀想だし、ステージ立つ練習しといた方がいかなって。それにこの景色見ればリュウトの考えがまとまる気がしたんだよね」

優「えっ、ちょっ、何始まってんの！？俺何も聞いてないんだけど！？！」

蒼「ま、俺は今日の公演とさっきステージから彼の瞳を見て何となく察したけど。でもまさか今やるとは思わなかった」

わー待って待って声が近い！！さっき椅子が降りた感じしたから今はステージにいるんだよね！？待って、心臓やばすぎ、

瑞「リュウト、目を開けて。大丈夫だから」

瑞稀さんに言われて恐る恐る目を開ける。そこに広がってたのは…

「うわぁ、綺麗…」

人生で初めて見た最高の景色だった。これがステージから見る景色……いつもHiHi Jetが見てる景色、か

涼「…今も綺麗だけどお客さん入るともっと最高の景色になるんだよ。それに国によって見る景色に違いもあるし」

蒼「まぁモチベーションの1つではあるよな。だって貴族とか平民とか関係なく俺らのショーを見て、キラキラした顔してくれる」

優「…ねぇ、一緒に歌わない？」

「へ、？」

なんか今凄い事聞かれた気がする、

優「ミズキくんに聞いたんだけど、俺らのファンなんでしょ？まだこの国でのショーはあるけど、多分君の為のショーはこれが最後。なんで君をステージに上げたのか俺はまだわからないけど、最後まで君には楽しんで欲しいんだ」

「で、でもっ、」

瑞「ユウト、名案だな。俺もそれがいいと思うぞ((」

蒼「うわ、やっぱそうなるか」

涼「あーだよねぇ。しょーがない、リュウト諦めて俺らと一緒に歌うぞ」

「あっ、これ拒否権ないんですね」←