私が入った吹奏楽部は平均身長が高い

影山君 ページ8

「あはははは！」


「お前いい仕事したな！」


夜久先輩が私と目つき悪い子に言った。


どこがですか、と言いそうになるが、ぐっとこらえる。


まあ、あの頭は…ね。


「…クスッ」


みんながまだ笑っていたので、思い出し笑いをした。


すると、目つき悪い子がこっちを向いた。


いや、睨んだ…？


「笑ってんじゃねえよボゲェ！」


…なぜ私は急に罵倒されたんだ。


「まぁまぁ、影山、そんな言い方しないの。笑ってんの早川だけじゃないでしょ。」


まだ笑みの残る菅原先輩が言った。


その通り！



にしても、影山君か…。


楽器なんだろ？


こいつとは馬が合わなそうだ。


「じゃあ、とりあえず自分の楽器の方行ってー。」


そう指示されたので、理科室Bという教室へと足を進めた。


音楽室が3階なのに対し、理科室Bは1階である。


吹けるなら早く吹きたいな、と急ごうとした。


だが、1階は私だけじゃなかったらしい。


後ろから、髪の毛が個性的な子、が3人＿＿＿＿あえていうならば、らっきょと、同じグループだった黄金川君と、さっき代表で返事をしたパッツンである。が、歩いてきていた。


「あれ、他にもいたんだ。」


らっきょ君が声をかけてくれたので、少し足を止め、一緒に行くことにした。


なので、自己紹介をしてもらった。


らっきょ君は金田一君、知ってるけども黄金川君、パッツンの子は五色君。


3人ともトランペットで、金田一君と五色君は経験者、相当うまいらしい。


逆に黄金川君は高校から始めた初心者だといっていたから、大変なんだろうな。


「えーっと…君は？」


そう金田一君が促してくれたので、私も自己紹介をした。



「早川美波だよ。楽器はユーフォ。中学校からやってるの。よろしくね、金田一君、黄金川君、五色君。」


黄金川君だけがハテナ顔を浮かべた。

ユーフォ→←教頭先生

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す