我妻善逸、ヨコハマに来た【鬼滅の刃】【文豪ストレイドッグス】

問４１:身内の不始末は身内がつける？ ページ40

【善逸side】


「ああ、邪魔だなァこれも」


サラサラと顔や腕を巻いていた包帯を取っていく龍治郎。善逸は目を見開いた。


「な、何だよそれ……」


顔や腕には夥しい程の傷があった。もう見ていられない程沢山の。龍治郎の顔は少し炭治郎に似ている。面影があるからこそ、更に違和感を感じてしまうのだ。


「何だよ、ってお前も知ってるだろう？ 俺の血は鬼を作る。この傷は鬼を作る時に出来たんだ」


クツクツと嗤いながら龍治郎は言った。若干、善逸を小馬鹿にしてるようにも見える。少し、イラッとくる。

炭治郎もグレたらあんな感じになるのだろうか。うわあ、と顔が歪む。自分でも分かった。炭治郎、お前は今のまま頑固で純粋な炭治郎でいてくれ！！


「禪豆子、俺の血を飲んでコイツらを殺せ」


そう龍治郎は言うが禪豆子は龍治郎の血を飲もうとはしなかった。


「おい、禪豆子何をして――」
「……ごめんなさい兄様」


禪豆子は一言、龍治郎に謝ると龍治郎の胸を貫き心臓を潰した。カハッと龍治郎は口から血を吐き出す。


「禪豆――」
「本当にごめんなさい兄様。直ぐに後を追いますから」


龍治郎は最後笑ったような気がする。禪豆子のこの行動に凄く驚いていた優逸は「な、ななな」と声を漏らしていた。


「何してるんだよ！？ 大切な兄貴じゃ無かったのかよ！？ 何で、何で殺したんだ！！」
「大切な兄貴だから殺したんですよ。私の手で。身内の不始末は身内で責任を取らなくてはいけません」


斃れている龍治郎の死体をギュッと抱きしめ、悲しそうな顔で言った。

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