我妻善逸、ヨコハマに来た【鬼滅の刃】【文豪ストレイドッグス】

問３３:依頼人？ ページ32

国木田が善逸を迎えに行った頃。武装探偵社に依頼人が来ていた。


「どうぞ、此方にお掛けになってください」
「ありがとうございます」


探偵社員の谷崎に言われソファーに腰掛ける女性。黒髪で白い肌。瞳は大きくきっとモテるだろう。綺麗な女性だ、谷崎はそう思った。


「どうぞお飲みになってください」


アルバイトの谷崎の妹、ナオミがお茶を出した。女性はナオミに礼を言うが飲むつもりは無いのだろう。飲む素振りは見せなかった。


「…どのようなご依頼で」


谷崎が切り出せば女性は懐から写真を取り出した。


「これは……」
「この人を探して欲しいのです」


写真に写っていたのは包帯を巻いていた男だった。黒髪に切れ長の紅い瞳、それ以外の顔のパーツは包帯で覆われていて見えない。

鬼から主と呼ばれていた男だった。


「この人を探して欲しいのです。理由は言えません。けれど、どうしても、探して貰わないと困るのです！！」


あまりの剣幕に谷崎は「わ、分かりました…」と了承してしまった。女性は少しホッとした様子で「ありがとうございます」と再び礼を言う。

こうして女性は帰っていった。外は暗く、少し谷崎は心配した。

それにしても彼女と写真の彼は一体どんな関係なのだろうか――？少し疑問に思ってしまう谷崎だった。

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