ボクが育てる【鬼滅の刃】【不死川実弥】 (ページ10)

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10話ページ10

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そう、ボクは決して万人では無いのだ。助けられないこともあるし、非力だ。ただ少し、皆よりも力と手札を持っているだけ。

「それではボクはもう帰ります。お大事に」

荷物をまとめて帰ろうとすると女性が「待ってください！」とボクに声をかけた。

「是非、受け取って下さい」

ジャリと音をたててボクに渡してきたのはたんまりと入っている金だった。それを見てボクは顔を横に振る。

「お金は受け取らないようにしています」

決して全ての人を助けられる訳では無い。ボクがやっていることは奉仕であって自己満足だ。お金を渡されるような事はやっていない。

そう言っても中々聞いてくれなくて、でも結局はあっちが折れた。

「じゃあお金は渡しません。でも、これは貰ってくれますよね？」

そう言って大きな布を女性は持ってくる。布の中にはたんまりと野菜や肉が入っていて豪勢だ。

「え、いや…」
「貰って下さい」

圧が凄すぎて断りきれなかった。

「ありがとうございました」

そんな声が聞こえたような気がしたが、振り返る事はなかった。