俺が拾った【鬼滅の刃】【嘴平伊之助】

7話 ページ7

【善逸side】

「アイツ、相当ストレス溜まってたんだな…」


俺がそう呟くと「慣れない子育ては伊之助にとってかなりのストレスだったんだろう」と天ちゃんを抱きながら炭治郎は言った。

俺達は鬼舞辻無惨を殺した。それ即ち、鬼はのトップが消えた事を意味する。しかし、他の雑魚鬼達はまだ絶え絶えに生きている。

鬼殺隊は無くなった。だが、元鬼殺隊の剣士は鎹烏の命令に従って鬼を滅殺しに行くことは少なくなかった。

勿論、伊之助も元鬼殺隊の剣士。任務に駆り出される。

鎹烏が任務を持ってきた時の伊之助の喜びようは半端なかった。天ちゃんを炭治郎に押し付けて、大切そうに二本の日輪刀を持つと「猪突猛進、猪突猛進！！」と叫びながら家を出ていった。

ここで冒頭の言葉と繋がる。


「いやあ、久しぶりに伊之助の猪突猛進を聞いた気がする」
「生きた屍のような顔をしていたからな。怪我をしないで帰って来るといいけど…」


炭治郎の不安そうな顔を見て天ちゃんが「あぅあ」と小さい手で炭治郎の頬をぺちぺちと叩いた。


「天、少し待ってろよ。伊之助は直ぐに帰って来るからな」


炭治郎の言葉で近くに伊之助が居ないことに気づいたのだろう。キョロキョロと伊之助を探し始めた。


「た、炭治郎…お前、余計な事を…！」
「ご、ごめん善逸っ！！」


伊之助が見つからなくて天は大声で泣き始めた。

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