歳下の王子 (ページ11)

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私は正直好きではなかった。

だからすごく悩んだの。

萩花に相談したら、

萩花「Aのこといっぱい聞いてくるし好きなのかなって思ってた！優しいしいい人じゃん？付き合っちゃいなよ！そしたらダブルデートとかできるし！」

そうか、付き合ったらそんなことできるのか。

中学時代好きな人はいたけど告白しないで遠くで見てた私。

中学1年生のとき、クラスのリーダー的存在の女の子と喧嘩したとき、女子も男子もその子の味方をした。

女子からは陰口はもちろん、ひどいいじめはなかったけど軽いいじめを受けていた。

男子からはにらまれる、避けられる、無視される。

女子はいいとしても男子は関係ないのにってひとりで1年を過ごしていた。

中学2年生になって男の人が近くに来るのが怖い。

男の人に触れるのが怖い、触られるのも怖い。

手の震えがでるくらい怖くなった。

調べたところ『男性恐怖症』だった。

1年生のときあのことがあって私は2年生のとき荒れていた。

夜中に遊んだり荒れてる先輩と絡んだり。

その先輩と遊ぶのがすきで毎日毎晩遊んでいた私はその先輩の中のひとりが好きになった。

それでも気持ちを伝えることはなくて、こっそり見つめてたり近くにいったり。

男の人は怖かったけどその事を話したら理解してくれて触れないようにしたりなにかしらしてくれた。

そんな2年生の冬。

先輩がもうすぐ卒業ってとき呼び出されてスーパーのトイレで初体験を経験した。

好きだったけど無理やりだった。

次の日もその次の日も彼とは音信不通になった。

どれだけ連絡をしても返ってこない。

学校ですれ違って声をかけても無視。

辛くて男の人がますます怖くなった。

怖くても怖くても好きな人はできる。

そんなこんなで彼氏がずっといなかった私は少女漫画で育っているも同然。

ダブルデートができるとかそんな楽しいことあるなんて知らなかった。

萩花が楽しみなら、それに、萩花ともっと仲良くなれるならって付き合うことにした。

私の気持ちは半端だったけど、彼は大切にしてくれた。

キスをしたり手を繋いで帰ったりハグをしたり。

付き合って1週間くらい経ったら週末にデートをした。

LINE

『デートどこ行きたい？』

A『あの遠くのイオンモールとかどう？』

『遠いなあ。お金ない。』

は？？？？？？