三十六話 ページ36
あの日から数日が経った。毎日のようにあろまがお菓子やらぬいぐるみやら持ち帰ってくる。その中には必ず謝罪の言葉が書かれた手紙が何通かある
そう、真実を知ったみんながあろまのいる病院に来てあろまにそういった謝罪の意味を込めたプレゼント？などを渡しているんだ。まぁ、私とあろまの家は誰も知らないから、仕方ないんだけど
「だぁぁ！！うぜぇ！！」
持っていたクマのぬいぐるみを私に投げてくる。それをキャッチしてからクマを見てみると、クマの腕に挟む形で手紙が挟まっていた。よくこんな状態で落ちなかったな
［Aへ
本当は薄々気づいていたんだ。Aは人を傷つける人じゃないから、神崎さんが嘘をついてるってこと。でも俺は弱いからAを庇うことができなかった、Aはいつだって優しかったのに君を守れなかった。恩を仇で返すようなことしてごめん。謝っても君の怒りが収まるわけじゃないけど、ただ謝りたい。本当にごめん。 FBより］
「ふぶちゃん…」
そうだね、君もとても優しかった。でも気が弱いところもあって、私を庇ったら自分が標的にされると思って何も出来なかったんでしょ。それが自分を守るためにとった方法なら仕方ないよ
「っ…あろまぁぁ！！」
「うおっ！なんだよびっくりするだろバカ野郎！」
私は溢れそうになる涙を隠すようにあろまに抱きついた。でもふざけていても、きっとこの涙はあろまにはお見通しだ
次の土曜日、マロとソファでくつろいでいるとインターホンが鳴った
「？はーい」
ガチャリと扉を開けると、驚きの人物が立っていた
「…キヨ」
「よぉ…」
「…どうしたの」
「いや…ただ謝りたくて」
動揺していた私はどうやって家を知ったのかすら聞く余裕もなく、キヨを部屋にあげた
「…神崎さんはどうしたの？」
「別れた」
即答された
まぁ、別れて当然なんだろうけど
「あいつ、高校ん時の悪行が親父さんにばれて田舎のばあちゃん家に預けられた」
「そっか」
「…俺さ、あの日からずっと思ってたんだ。なんであの時お前を信じてやれなかったんだろうって」
「…」
「考えてみれば、神崎といる時間よりもお前といた時間の方が長いのにさ…。神崎の嘘にまんまと騙されて、お前を浮気者だとか罵って悪かった」
頭をさげるキヨがなんだか小さな子供のように見えた
これまで届いた謝罪の手紙で、みんなを許す気持ちが大きくなっている気がする
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ティオ☆(プロフ) - (名前)みさぽんさん» コメントありがとうございます！そう言ってもらえてとても嬉しいです。これからも「良かった」と言われるような作品を作れるよう頑張りますので、よろしければこれからもよろしくお願いします！ (2017年8月14日 11時) (
レス) id: e9183cfba3 (このIDを非表示/違反報告)
(名前)みさぽん(プロフ) - めっちゃ良かったです(;_;) (2017年8月14日 2時) (レス) id: 067c27ebc9 (このIDを非表示/違反報告)
ティオ☆(プロフ) - plusありすさん» コメントありがとうございます！plusありすさんにとって感動、楽しめた作品になったのでしたら嬉しい限りです。応援ありがとうございます！これからもよろしくお願いします！ (2017年3月25日 21時) (レス) id: e9183cfba3 (このIDを非表示/違反報告)
plusありす(プロフ) - 前作でめっちゃ泣いちゃって続編がきになって読みに来ました！これからも頑張って下さい！ (2017年3月25日 21時) (レス) id: 74e7d162de (このIDを非表示/違反報告)
ティオ☆(プロフ) - まやさん» コメントありがとうございます！神作と言ってもらえてとても嬉しいです！応援ありがとうございます！これからもよろしくお願いします！ (2017年1月28日 15時) (レス) id: e9183cfba3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ティオ☆ | 作成日時：2016年10月24日 14時
