天使のような (ページ2)

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いちページ2

「常に完璧でいなさい」

「貴方にお友達は必要ない」

それが母の口癖だった。

幼少期から私に完璧を求めた母と母にどうしても認めて欲しかった私は実質依存関係に近かったのだと思う。

私は世間一般でいうギフテッドというものらしく、
今より幼い時から知能が高かった。

それ故に母は私をお金稼ぎの道具にする為に完璧を求めた。

母は私に興味はあれど感心などなかった。

母が自分を利用しようとしていたことなんてずっと気づいていたし実際母にそういうことを言われたこともあった。

それでも此処にいたのは、子どもには必ず親が必要だから。

私もみんなみたいな仲良し家族に憧れていた

…なんてね

母は対照的に完璧とは言えないような人だった

母は家族に既に縁を切られていた
母は闇金に手を出していた
母はギャンブル依存症だった
母は酒やタバコ三昧の日々を送っていた

母は周期的に自分の彼氏を家に招いていた

「くそがっ」
「あの上司っ！俺をコケにしやがって」

髪の毛を掴まれ腹の方を思いっきり殴られる。
もうこんな日々にも慣れた。

母の彼氏は日々の鬱憤を私で晴らす。

母は彼氏のことが大好きな為私も抗う気なんてない
母の完璧でいなければいけないのだから。

煙草を押し付けられても灰皿を投げられても骨を折られても耐えてきた

きっとこれが正解なんだ！