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やって、その日から。
朝にエレベーターで顔を合わすだけで、ボタン押して会釈されるくらいの関係やし。
安「それ、ただのエレベーター係やなぁ」
とその通りのこと言われて凹むだけ。
年が明けて、2月が過ぎて。
桜の開花が近付いて、満開になった頃。
いつものように朝のエレベーター前で顔を合わせて、そして、ボタンを押して見送る時に、
『…ありがとうございます』
小声で。
囁くように声がしたから驚いて、まだ降りる人が居たのにボタンから手を離してしまって、人が挟まりそうになってもうた。
今までで2回目のありがとうの言葉。
なにが進展したわけでもないのに、それだけで嬉しくなるなんて、
安「中学生でもそんなんちゃうやろ」
ヤスには笑われても、嬉しいんやからしゃーないやん。
安「せめて挨拶くらいしたらええんちゃう？」
「それができたら苦労せんし」
安「お互い認知はしてるんやから、したらええやん。
簡単やろー？
おはようって一言やで？」
「そこはおはようございますやし。
やって、絶対年上やと思う、、」
安「挨拶に年齢は関係ないって。
てか、挨拶したって不審なことは一つもないで？
むしろ、常識やわ」
半分呆れたように言われて傷ついたってことはいつか言ってもええんかな。
言い返せないんやから、俺も俺やし。
挨拶すらもまともにできひんって、まだまだ社会人2年目な俺は、学生気分が抜けてへんってことなんかな。
大きなため息はただ天井にぶつかって、入ったばかりの新入社員と自分がなんだか重なって、
「どう見ても、まだペーペーに見えるんかな」
急に自分がどう見られているのか不安になって、それから朝起きる時間がさらに5分早くなる。
そして、鏡の中の自分に向けて、
「、、おっ、、、おはよ…あー無理やっ」
おはようの練習なんてし始めたのは、満開の桜が散り始めた時。
挨拶すらもできひん俺は、きっとただの弱虫で。
それを克服するように朝に繰り返すおはようの言葉。
それでも練習の成果なのか、ヤスからの強めの視線のせいなのか。
同じ時間のエレベーター前。
ふっと横に気配を感じて視線を投げなくてもわかるその姿。
「おっ、、、おはよ…ございます…」
聞こえるのかもわからへんくらいの呟きに、いつも正面を向いていた顔が勢いよく俺の方に向いて、
『おはようございます』
驚きながらも微笑んだ顔が俺だけに向けられたのは、ゴールデンウィークが目前に迫った日。
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蒼 - 物語読みました。 毎年こうやって作品を書いているの凄いですね(*^^*) (2020年7月2日 21時) (
レス) id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
蒼 - またまた続けてのコメントですみません...。 これ正しくはなにかあることをではないんでしょうか？ (2020年7月2日 21時) (レス) id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
蒼 - また続けてのコメントですみません。 物語読んでいて気が付いたのですが...。 11(Side girl)おまけのここの部分 なにがあることを期待しているわけじゃないけれど、少しでも綺麗にしたい、なりたいと思うのは女心で。 (2020年7月2日 21時) (レス) id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
蒼 - 続けてのコメントですみません。 物語読んでいて気が付いたのですが...。 8のここの部分 驚くくらいナンパな言葉が朝から漏れて、周りの人が振り返ったけどもう気になんてせん。 これ正しくは振り返ったけどもう気にならへんではないんでしょうか？ (2020年7月2日 21時) (レス) id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
蒼 - 物語読んでいて気が付いたのですが...。 7のここの部分 鏡の中に寝起きて情けない自分の顔があって、今日もいける…と意気込んだつもりやけど映るのはいつもよりも凹んだ自分の顔。 これ正しくは鏡の中に寝起きで情けない自分のではないんでしょうか？ (2020年7月2日 21時) (レス) id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：華絢
| 作成日時：2020年1月26日 0時
